“チンピク”を“恋愛”にすり替えろ

たとえ趣味のコミュニティがなくても、毎日のルーティンの中にすら出会いのきっかけはあります。

・朝の通勤電車で、毎朝同じ時間、同じ車両で出会う人と挨拶をするようになり、世間話から連絡先を交換するようになりました。(32歳・金融)

・喫煙室でいつも一緒になる、同じビルの違うオフィスの女性と付き合ったことがあります。
お互いの仕事の愚痴などを聞くうちに意気投合して、「一度、飲みに行きませんか?」と俺から誘いました。(31歳・SE)

・新入社員研修で、自分の指導担当になった2期上の先輩女性。
最初は勝ち気でとっつきにくいなと思っていたのですが、自分のミスをフォローしてくれたり、飯をおごってもらったりするうちに「頼れるお姉さん」に……。
結局、俺から押して彼女になりました。(25歳・営業職)

・僕の知人の女性経営者は、いつも集荷にくる宅配便の担当者のお兄さんに電話番号を渡しして、とうとう家に招き入れたそうです。
肉食系女子の鑑だな、と思い、業者のお兄さんが少し羨ましくなりました。(34歳・IT系)

これらはいずれも、毎日会ったり、行動をともにしているうちに、お互いに共感や親近感が芽生えてきたパターンです。
さきほどのきっかけが「趣味の一致」なら、この場合、2人を引き寄せたのは「時間の共有」ということになります。

「趣味の一致」にせよ「時間の共有」にせよ、男に「出会い」を意識させるには、それが「B)やりてーな」ではなく、「A)付き合いてーな」という気持ちによるものであるという“根拠”を与え、共感や親近感を沸かせることが必要です。
たとえ、相手があなたに惹かれたのが「容姿がタイプだったから」という単なるチンピクによる動機だったとしても、「ジョジョの一番好きな部が同じだったから」とか「いつも会っているうちにかけがえのない存在になったから」という言い訳=“根拠のすり替え”をさせてあげればいいのです。

そうすれば、男はあなたへの思いを「やりてーな」から「付き合いてーな」に、脳内で勝手に変換してくれるでしょう。
そうすれば、しめたものです。

実のところ、出会いとはこのように見つけて、セッティングするものではないでしょうか。
次回は、よりインパクトの強烈な“根拠”である「運命の出会い」「偶然の一致」による出会いのきっかけをご紹介していきます。

Text/福田フクスケ

初出:2013.6.21