第4回:“本命彼氏”は“オワコン化”している!?
恋愛と結婚の断絶で揺れる
“本命彼氏”の存在意義
Oceane+Dombard
セックス荒野での熾烈なバトルロワイヤルに参戦している“ノマドセックス女子”。
セルフブランディングによって“性のスペシャリスト”になった者だけが生き残れる、その過酷な実態については前回お伝えしました(第3回はこちら→ノマドセックス女子を襲う“ヤリマン搾取”の構造)。
さまざまな男性の性的目線に晒され続けるより、一人の男性と「本命」というシステムのもとで結婚を目指すほうが、より安全で安定した人生を送れるはず。
にもかかわらず、なぜ彼女たちは“ノマドセックス”という生き方を選ぶのでしょうか。
それは、社会の変化にともない、“本命彼氏”という概念がはっきり言って“オワコン化”しているからです。
考えてもみてください。いまや結婚した夫婦の3組に1組が離婚する時代。
私たちは、本命彼氏と結婚したところで幸せな人生をまっとうできるとは限らないことを知ってしまいました。
そもそも、“恋愛”から自然なグラデーションを描いて“結婚”に至るという、エッシャーのだまし絵のようなライフプランが、果たしてリアルに機能しているでしょうか。
若いうちは容姿や性格がよくて、趣味の合う男性とときめきで恋愛し、適齢期を過ぎたら安定した職や経済力などのスペックで選んだ男性と条件で結婚する、という流れは暗黙の定番コース。
“恋愛”と“結婚”は、エヴァンゲリオンの旧シリーズと新劇場版のように、続編のようでありながらプッツリと断絶しています。
だとしたら、恋愛における“本命彼氏”の存在意義は、限りなくグズグズになってこないでしょうか。