今までの伏線はどこへ!? 「恋の打ち切り最終回」パターン
読者のみなさんから寄せられた「私が経験したかっこわるいフラれ方」を紹介するこのコラム。
前回は、告白した時点でフラれてしまった「恋の出オチ」パターンを取り上げましたが、今回は、長く付き合った彼からまさかの別れを切り出された「恋の打ち切り最終回」パターンをご紹介します。
恋の終わりは、人気の出なかった打ち切り漫画の最終回のように突然訪れます。
「ラブラブで過ごしたこれまでの交際期間」といった前フリや伏線は完全に無視。
「えーーー! それで終わりーーーーーー!?」というあっけない結末には、オチもへったくれもありません。
たとえば、こんなケース。
彼に二股をかけられていたことが発覚。
それでも許してあげるつもりで彼に詰め寄ったら、「君はひとりでも生きていける強い女だけど、あの子は僕が守ってあげないとダメなんだ」と言いはじめ、結局フラれてしまいました。
頭にきたから最後は殴ってサヨナラしましたが、そういうところが「ひとりで生きていける」って思われたのかな……ショックです。
「守ってあげたい」と男に思わせる女性ほど、実は男にぶら下がってうまく利用する能力に長けた、しぶとくて強い女性だというのは周知の事実ですね。
二股相手の女性は、きっと彼じゃなくても頼れる男なら誰でもヨロシクやっていくでしょう。
だからといって、「そんなこともわからないなんて、男ってバカね」というのも、それはそれで違うと思います。
守ってあげなきゃ生きていけない人なんていないし、ひとりで生きていける人もいない。
たぶん、彼もそんなことはわかっていたはずです。
ただ単純に、二股相手のほうに完全に心変わりしていて、バレた時に彼女をフる言い訳が欲しかっただけなんじゃないでしょうか。
「二股をする」「彼女をフる」と決めたのは彼自身なのに、あたかもその原因は外にあって、仕方なかったんだ……というための物語が、彼には必要だったわけです。
そう、男は別れ話をする時に、勝手な「物語」を用意しがちなんですね。