オキシトシンが分泌される愛撫 3つの条件

 さて、いよいよ前戯に入りましょう。
『人は皮膚から癒やされる』(山口創著)によると、オキシトシンが分泌される触れ合いには3つの条件があります。

・人肌くらいの温度
・秒速3㎝~10㎝(ピークは5㎝)ほどの速度で動く刺激
・ベルベットのような柔らかい肌触り

 この3つの条件が揃うことで、皮膚への接触が「心地よい」と感じるときに活性化する『C触覚繊維』が、最も反応するそう。

 ベルベットの肌触りは、劇場や音楽室にかかっている深い赤色のカーテンの生地を思い出せますか?あれです。

 『C触覚繊維』は、毛の生えている皮膚に存在します。
前戯では、男女ともに、確実に感じる性感帯を局所集中で触りがちです。
オキシトシンを分泌させたいなら、いつものパターンをいったん手放しましょう。

実践!オリビア流 オキシトシン・タッチ

STEP1:
冷え性の女性は、手先を温めて、肌に触れる準備を。
パートナーの肌から2~3cm離れたところで肌の熱気を感じます。軟着陸するようにそっと肌に手のひら全体を置き、密着させます。手と肌の境界線がなくなるような気持ちになるまでなじませて、ひと呼吸。

STEP2:
手の平を密着させたままゆっくりとうぶ毛の生えている身体全体を撫でていきましょう。毛並みのいい猫を撫でるように、丁寧に愛情を込めます。リラックスしながら触れ合う気持ちよさを味わい尽くしましょう。
手を離す時は、余韻を残すようにゆっくり離します。

 あえて性感帯を外して触れることで、焦らし効果も期待できます。
「この触り方を大好きな彼がしてくれたら…」
想像するだけでも、うっとりしますよね。
もうすでに、あなたの内側では、オキシトシンが分泌され始めているかも。

 次回も引き続き、『オキシトシンを最大限に分泌させる体位』について解説していきます。

つづく

(※)データ出典:日本家族計画協会「男女の生活と意識に関する調査」2014、相模ゴム工業株式会社「ニッポンのセックス 」2013

Text by OLIVIA

次回は<エレクトとピストンは不要!「まどろみタイム」まで味わい尽くすオキシトシンフル体位>です。
激しくしないで彼との肌の触れ合い、あそこの感触をじっくり楽しむセックス。大切な人とぜひ試してみたいです。今回はオリビアさんがノン・ピストンでのセックスの良さと体位について教えてくれます。