男ウケが悪い「自称・変人」

 本当に変わっている人は、自ら「変わっている」などと言ったりしないものです。本物のスカトロジストさんやスカルファッカーさんが、いちいち公言しないのと一緒ですね。
そして、どこからどう見ても普通な人に限って、変人アピールをしたがります。
一体どんなふうに変わっているのか、一応聞いてみますが、返ってくるのは、「一般ウケするイケメン芸能人には興味がなく、マニアックな芸能人が好き」とか、「酔っ払うとキス魔になる」程度の平凡回答。吉本新喜劇のようにズッコケたくなります。

「私って変わっているんですぅ~」と言っちゃう人は、自分が特別な存在であるとアピールしたいのでしょう。しかし、男性目線からは完全にアウトです。
「このコは特別扱いされたいタイプなのだな、面倒くせえ!」と、敬遠するでしょう。
男性側にとしては、惚れたオンナを特別扱いすることはあっても、特別扱い志望のオンナに義理立てする必要はないですからね。

 井戸の中の蛙は、おそらく諸事情あって井戸の外に出ることができないのでしょうが(ジャンプ力の問題なのか、井戸の外に水辺がないのか、そのへんは蛙専門家ではないのでわかりません)、私たちは蛙に非ず、人間です。
狭い世界を飛び出して、もっと広い世界に触れることは、やる気一つあればどうとでもなります。

 以前、とある雑誌で、地方在住の女子大生が、自身が性的マイノリティである旨告白し、周囲に同じ性的志向の人がおらず、性的欲求を満たせないとお悩み相談している記事を読んだことがありました。
そのお悩みに対して、新宿二丁目のママさんが「大学を卒業したら東京に出てらっしゃい」と回答しており、ナルホドと納得させられたものです。

 これは決して、地方が悪いという意味ではないのですが、確かに地方在住だと、都心部に比べて「人口」という絶対数が少ないため、同じ性的志向の人と出会うのは難しいでしょう。
しかし、絶対数の多い都心部に出れば、間口が広がります。

 もうちょい身近な例を挙げましょうか。
出会う男性が、どいつもこいつもセックス目的のろくでなしばかりという女性は、出会いの場を変えることで、男性の質はぐっと変わるはずです。
大げさにいうと、怪しい出会い系サイトばかり使っていても、そりゃその日のうちにセックスして解散になる男性ばかりなのは至極当然。
出会い系サイトという井戸を脱し、習い事などのスクールや雰囲気の良いバーに狩り場を移せば、ろくでなし男に引っかかる確率はぐっと下がりますよ。

 世間知らずなカエル女とならないよう、大海に漕ぎ出していきましょう。
大きな海には数えきれないほどの魚が生息しているように、世間には様々なタイプのチン……もとい男性が生息していますよ。

Text/菊池美佳子