第22回 妊活に朗報!妊娠率を上がるセックスのタイミング
昨今、晩婚化が進んでいる日本。
30代後半で結婚して子どもが欲しい人の中には、結婚と同時に急いで妊活を励みたい人も少なくないようです。
今回は妊活に励んでいる人がするべきことを、医学博士で女性泌尿器科専門医の関口由紀先生に伺いました!
現在は妊娠に興味がない人も知って損はない情報ばかりです。
まず手始めは「基礎体温を測る」こと!
排卵日は、最も妊娠しやすい時期といわれますが……。
<関口先生の解説>
「卵巣から排卵された卵子の寿命はおよそ1~2日。射精された精子の寿命は、約5日です。ですから排卵日の前後数日にセックスをする必要があります。
妊娠を望むなら排卵日にセックスをするのが最も望ましいのですが、この排卵日は排卵痛などわかりやすいサインがない限り、事前に予測するのが難しいのです。
排卵日は、一般的には直前の月経が始まった日から数えて2週間後といわれていますが、些細なことでずれてしまいがち。
月経が順調ならまだしも多忙を極める現代女性は月経不順なことが多く、正確な把握はできない人がほとんどです。
また、年齢が上がるときちんと排卵をする確率が減るので、排卵をしてない場合もあります。
妊娠したいという意思があるのなら、まずは基礎体温をつけ、自分の排卵周期を把握することから始めましょう。
基礎体温を記録することで排卵のリズムを知ることができ、排卵日を予測できます。
また、排卵日そのものがあるかどうか、妊娠しやすい身体かどうか、卵巣機能不全や黄体機能不全といったトラブルを知る手掛かりにもなります」
基礎体温から、どのようなことが読み取れるのでしょうか。
<関口先生の解説>
「女性の身体は、月経が始まった日から約2週間の低温期が続き、排卵日やその1日後に一旦体温が下がってから、約2週間の高温期に突入します。
月経が順調で健康な女性なら、低温期と高温期の差がはっきり出て、その変化は基礎体温から把握することができます。
こうした基礎体温の変化は、ホルモンに左右されます。
低温期から高温期に体温を上げるのは黄体ホルモンの作用によるもの。
この黄体ホルモンは、厚くなった子宮内膜を維持し、受精卵を着床しやすくする、妊娠に欠かせないものです。
しかし、黄体ホルモンの分泌が十分でないと、高温期に入っても体温が上がりきらず、低温期との差が0.3度以内だったり、高温期が10日未満と短かったりします。
この場合、黄体機能不全と考えられ、不妊の原因になります。
また低温期と高温期の差がない場合は、月経はあっても無排卵の可能性があります」