知られざる膣内の秘密!触るとジメッとするのはなぜ?

第21回 知られざる腟内の世界

鏡に映しても、奥は暗く深い洞窟のようで、中をうかがい知ることができない腟。
指を入れても、まさに手さぐり状態でしか把握することはできません。

今回はそんな神秘の花園、腟の中にまつわるお話を、医学博士で女性泌尿器科専門医の関口由紀先生にお聞きしました!

いつもしっとり。湿気に保たれている空間

関口由紀 膣トレ オーガズム H o l l y.

腟の中はどのような状態に保たれているのでしょうか。粘膜だけに、触るとジメッとしていますが……。

<関口先生の解説>
腟は常に“おりもの”とよばれる分泌液でしっとりしています。
内壁にはデーデル桿菌(かんきん)とよばれる菌が存在しています。
これは乳酸菌の一種の善玉菌で、腟内を酸性に保ち、悪玉菌の侵入を防いだり、カンジタ菌の増殖を抑制したりして、腟内を健康的な状態に保つ大切な役割があります。

しかし睡眠不足など不規則な生活や加齢、腟の洗い過ぎにより、デーデル桿菌の働きが弱まると腟内のpH(ペーハー)は上昇します。
すると濡れにくくなったり、酸によって殺されていた悪玉菌が悪さを始めたりして、腟炎などのトラブルを引き起こしやすくなります。

腟が濡れにくかったり、腟炎に罹ったりすれば当然セックスを楽しめませんから、健康のためにも生活習慣に気を配り、腟の中を酸性に保ちたいものです