イク演技が邪念を生む
快感が高まってきて山でいうところの八合目あたりまでくると(山頂がオーガズム)、体と心がもっと強い快感を求めだし、オーガズムに向けて「イキたい!イキたい!」と、集中力と貪欲さが高まってきます。しかし、イク演技をしようとすると必ずそっちに気が取られてしまうんですよね。
私は演技しない派なので、気持ちよくない時は過度に声を上げたりせず、イクふりをすることもありません。
というのも随分昔、イク演技をしていた時期があるんです。あるセフレとのセックスではどうしてもイケず、でも相手を喜ばせたいという気持ちもあって、うっかりイクふりをしてしまったんですよ。
そしたら想像以上に相手が喜んでしまったので、それから毎回イクふりをするようになりました。それが自分の中でルーティーンになってしまったせいか、何度かセックスをして本当にイケそうなときに、「そろそろイッてほしいと思われてるかな?」という考えが頭をよぎり、イケそうな波が消えてしまうのです。そういうことが何度か続き、すっきりしないセックスに嫌気がさした私は思い切ってイク演技をやめてみました。
イクふりをやめてみても、最初のうちは「イカなくて(イクふりをしなくて)申し訳ないな」という邪念があって快感に集中しにくかったのですが、ある程度快感が高まったら遠慮なく「そう、そこ!もっと続けて!やめないで!」と言葉に出して貪欲になることであっさりイケました。
イク演技は集中力と貪欲さを欠く原因になるので、イキたいのならやめた方がいいでしょう。
マジイキする人は喘ぎ声でわかる
2つ目の理由は、喘ぐ演技です。
気持ちよくないのに喘いでいる人に共通するのが「“引き”の声」と「呼吸の浅さ」です。
息を吐く時に出る「あぁん」の声と声の間に引き声が入ったり、ハァハァと呼吸を速く浅くしたりするのが演技の特徴なんですが、確かに興奮してそうに聞こえますよね。でもそれをやっていたら気持ちよくなれません。
マジイキする人の喘ぎ声を聞いていると、段々と呼吸が長く深くなっていき、徐々に声が大きくなり、快感が高まっているのがわかると思います。「あぁぁぁぁーーーーっ」と長く声を出して息を吐ききり、その後、数秒間無言になるのも珍しくありません。
呼吸は自律神経に深く関わっていて、息を吐いている時は副交感神経が優位になるといわれています。副交感神経が優位になっている時の方が気持ちよさを感じやすいみたいで、ハァハァと速く浅い呼吸の時よりも、ゆっくりと深く息を吐いて、吐ききったら吸うという呼吸の方が感度は高まりやすいです。
実は息を吐いている時は快感を覚えやすいだけでなく、痛みを感じにくいとも言われています。歯医者さんによっては、麻酔を使わずに呼吸法を使っているところもあるそうなんですよ。患者さんにゆっくりと深呼吸をさせて、息を吐いている瞬間に歯を削るという方法らしいです。
信じられなかったら、まずはオナニーの時に呼吸に気を付けてやってみてください。きっと息を吸っている時よりも吐いている間の方が気持ちよさを感じられると思います。
イク演技や気持ちいい演技が相手を喜ばせることもあるかもしれませんし、相手が喜ぶことで自分も嬉しくなるというのもわかります。でも演技を続けながら「いつか本当にイキたい」というのは無理があるぞということを知っておいてほしいです。
Text/Betsy
次回は<セックスに新鮮さはなくたっていい!マンネリ問題の核心を考えてみる>です。
カップルに必ず訪れる「倦怠期」。この期間に突入すると2人のセックスや会話は、どうも「ダラダラ」としたものになってしまいがち・・・せっかく、ベッドに入ったのに「SEXが気持ち良くない」なんて思ってしまったら・・・もったいないですよね。そこで、マンネリ問題の核心を考えながら解消する方法を探ってみます。
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