海パン少女の悲劇
そしてもう一つ興味を持ったのは、このくだり。
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Lさん: 確かに両親は「女の子らしくしてほしい」と思ってたみたいで、そういう接し方をされてたかも。
「家でお父さんのエロ本を見つけて……」みたいなのが我が家にはまったくなかったんですよ。小学校高学年までお父さんとお風呂に入ってたくらい性的な感覚が薄い家庭で。
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「性的な感覚が薄い家庭だった」という話を聞いてふと思い出したことがあります。
それは、私が小学生だった頃。
当時、私が通っていた田舎の小学校では“3年生までは男女関係なく海パンを着用すること”という妙な決まりがあり、低学年の女の子はみんな男の子と同じ海パンで水泳の授業を受けていました。
子どもの成長には個人差というものがありますから、3年生にもなるともちろん胸がおっきくなってくる子もいます。
一応「胸が恥ずかしいから」と先生に直訴すれば水着を着ることはできたけれど、それを言う子はほとんどいませんでした。
なぜなら、学校や先生が彼女たちに与えた役割は“胸の大きさなんて気にしない無邪気な子ども”だったから。
周囲の扱い方によって、知らないうちに自分のあり方が決められてしまうことって案外多いもの。特にグレーゾーンの大きい性の問題はデリケートです。
大きな胸に海パン一丁という不自然な姿で泳ぐ友達の姿を思い出しながら「大人ってけっこう責任重大なんじゃないか」と、あらためて考えてしまいました。
次回は、腐女子の公務員Cさんのインタビューをお届けします。
Text/遠藤遊佐
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