生々しさに抵抗感を覚えるのもあるけど…

唯一の証明方法としては、実際にヤってみれば、その人のセックスは本当にうまいのか口だけなのか勘違いなのかをジャッジできないでもないけれど、しかし証明するためだけにセックスをするといった気合いはさすがにもうないし、「セックスがうまいアピールをすれば、女は落ちる」などという成功体験を与えたくもない。

そもそも誰かがセックスがうまいと自称していたって、困ることなんてないのだから、聞き流せばいいのだろうし、実際には聞き流しているけれど、どうしても「セックスがうまい」と自称する人に対してアレルギーがあるのは、どうしてか。それはその人のセックスを想像してついしまい、その生々しさに抵抗感を覚えるというのもあるかもしれない。が、しかしわたしは仕事で散々ひとさまのセックス話を聞いてきたわけだし、取材であればまったくもって楽しんで聞ける。

どういうことなのだろうか……と思ったら以外とシンプルな結論がでた。自分でセックスがうまいという人はキモチワルいからだ！と、最後は二村さんの名著『すべてはモテるためである』の名フレーズでオチがついたわけですが、でもセックスがうまいって豪語している人ってなんだかキモくないですか。

Text／大泉りか