うまいセックスってなんだろう?美味しんぼのように三銃士が欲しい

先週末に行われた『東京文学フリマ40』、出展で参加したのですが、お隣はAV監督で文筆家の二村ヒトシさんと編集者の坂野りんこさんのブースでした。二村さんが頒布していたのは『ガンダムとニューロ・マイノリティ』と、AV男優の細田あつしさんとの対談本『AV監督と男優が真剣に考えるうまいセックスってなんだろう?』の二冊。ガンダムはまったく通っていないのでスルーしましたが、うまいセックスにはもちろんのこと興味があるので購入。

結局、セックスがうまいとは何なのか

というのもここ二年ほどよく女風の取材をしているのですが、ユーザーが口にする「一般の男性とはまったく違う」「とにかく上手い」というのが、いまいち理解できないというか、そりゃプロだから上手だろうとは思うのだけれども、じゃあ上手って具体的にどういうことなのよと。けれど、誰もそれを上手に言語化ができない。百聞は一見に如かずなわけで、体験すればいいじゃんという話なのですが、わたしは好きな人がいる時はその人以外としたくない性分で、今まさにその状況なので、客観的に判断できないというか、おそらく試してみたところでジャッジが辛口になることは間違いない。

では、自分の過去の体験に照らし合わせて、一番上手だった人は誰かというと、それもまた判断するのが難しい。っていうのも関係がホットな時は気持ちよくっても、冷めたりマンネリになった途端にセックスってよくなくなるじゃないですか。燃え上がっている時は気持ちよかったはずなのに、別に好きな人ができたり、なにかで幻滅したり、愛情がすり減ってしまうと砂を噛むようなセックスになる。好きとか愛とかが乗っかってしまうから、過去の恋人のセックスを正しく判定することはできないと思うのです。が、一方で正直、「下手くそ……?」という人はいたことは確かでもある。

もちろんわたしとの相性が合わないだけで、その彼のやり方が好きだという女性もいると思うのだけど、それでもバックでする時にこっちが踏ん張らないといけないくらい腰を掴んでいる手に体重をかけるとか、ちょちょっと手マンしつつ「濡れてないじゃん」と文句を垂らすとか、ひたすら「このヤリマン! ヤリマン!!」と言葉責めしてくるとか、それはさすがにセックスが下手くそといっていいのではないだろうか。