デリケートゾーン用の香水
ここ数年でデリケートゾーンケアのアイテムが急増していますが、デリケートゾーン用の香水があるのを知っていますか。デリケートゾーン用の香水とは、下着やおりものシートに直接染み込ませて香りをつけるもので、ここ数年でそのアイテム数が急に増えた気がしています。どんな香りかというと、やさしい自然な香りというよりは普段私たちが身体に吹きかけるのと同じように存在感の強いものです。しかし、そもそもデリケートゾーンの香水って必要なんでしょうか。個人的な意見としては、股間をそんなに強く香らせる必要はないんじゃないかと思っています。
「これらの商品を使う
必要はありません!」
そう思うようになったきっかけは、2020年1月に訪れたロンドンのvagina museumで見た、とある展示です。vagina museumは、女性器に関する迷信や誤解をぶっ壊し、身体を恥じなくてもいい社会にしていくことを目的とした博物館です。私が訪れた時には、女性器にまつわる迷信をぶっ壊す「Muff Busters(muffは女性器のスラング)」が開催されていて、「アンダーヘアは汚くて不潔なもの?」「コーラで洗えば避妊できる?」といった迷信とそれに対するアンサーが書かれたボードが展示されていました。
その中で印象が強かったのが「これらの商品を使う必要はありません!」と書かれたボードと見せしめのように置かれていた複数の製品です。よく見ると、香りを残しながら洗えるソープ、デオドラントスプレー、締まりをよくするクリーム、肌の色が薄くなるクリームなど、すべてデリケートゾーン専用のアイテムでした。「こういったデリケートゾーン用の製品は『女性の股間は臭くて汚れている』というメッセージを印象づけると同時に『女性の股間はきれいで色が薄くて締まりがよくないといけない』と刷り込んでいる」との説明もあります。確かに、デリケートゾーンケア用品の棚に“デオドラント”、“タイトニング”、“ホワイトニング”などの文字が並んでいると「パンツの中身もニオイと締まりと色を気にしなきゃいけないのか」と感じてしまいますよね。海外と比べると日本ではまだまだそういった商品は多くないですが、私自身がそういう間違ったメッセージを発信しないようにしなくては、と気持ちが引き締まったのを覚えています。
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