隣の部屋からギシギシと音が聞こえる…友達の姉がエロすぎた話/中川淳一郎

僕の友人・吉田の姉はエロい人だった。彼女の名前はカヨさん。当時地方都市に住んでいた中学3年生の僕は時々吉田の家に行っていたが、吉田とゲームをする楽しみよりも高校2年生だった美人のカヨさんと会い、多少なりとも会話するのが本当は嬉しかった。

そんなカヨさんだが、吉田にとっては悩みのタネだったのだという。エロ過ぎるからである。週刊文春に「淑女の雑誌から」という連載がある。雑誌の読者投稿欄に掲載されたエロ話を転載し、最後に文春の若手編集者が下品なダジャレを書くというコーナーだ。『恋愛天国』やら『アムール』だのが出てきたが、架空の雑誌かと思ったら本当にあった……。

父親が買ってきた文春は吉田も読んでいたが、とりわけこのコーナーが好きだった。あるとき、こんなストーリーが載っていた(正確ではない。あくまでも僕の記憶による吉田の報告)。

〈私はオナニーが大好き。もちろん指でやるのも好きだけど、最近ハマってるのは綿棒よ。最初、試しに1本入れてみたんだけど、案外気持ちがいいの。以来、毎日数を増やしていったんだけど、男の人のアソコぐらいのサイズになるようにしたらもっとイイ! さらに、その後20本にしてみたらすごくイイの! もう男の肉棒よりも綿棒が手放せないわ〉

終始こんな調子の告白が続くのだが、ある日、吉田が耳垢を取ろうと綿棒の容器を探したら、数日前には90本ほどは入っていた綿棒が残り10本ほどになっている。吉田は「これはカヨ姉が週刊文春を読んで試したな!」とピンと来た。だが、そのことを指摘してしまうと、自分もこのエロコーナーを読んでいたことがバレてしまうため、両親には言わなかった。そして母親は「なんでこんなに綿棒がなくなったんだろうね?」と夕食時に言ったがカヨさんは「知らないよー」とすっとぼけた。

交換留学でカヨさんに彼氏ができた

当時僕らが住んでいた市はアメリカの某市と姉妹都市関係にあった。そのため、毎年高校生が交換留学でやってきた。僕が中学3年生の時に来たのは白人のマイクというヤツだった。ほどなくカヨさんはマイクと付き合うようになる。

ハッキリとそれを知ったわけではないが、2人がショッピングセンターのタコ焼きやジュースを食べるコーナーでデートする様子を見たことが何度かあったのだ。吉田に「カヨさんとマイクは付き合ってるの?」と聞いたが、吉田は「えっ? 知らなかったよ」と言う。

それから数ヶ月後、吉田の家に行ったら普段はフレンドリーなカヨさんが家に帰るなり大急ぎで階段を上がり、自分の部屋に入ってしまった。これには驚き、吉田に理由を聞いたところ、吉田とはケンカ中なのだという。その理由がなかなかエロかった。以下、吉田の語った内容である。