思い返してみると…

こうして方針は決まったのだが、思い返してみると恵子さんとのセックスは素晴らしかった。元々メディアに登場する姿は知っており、そのスラッとした体躯と美貌にはホレていた。なんのラッキーかは分からないが、なぜかその晩の帰りが同じ方向だったというだけで、僕と一緒にホテルへ行ってくれ、洋服の下を見せてくれた挙句、ありとあらゆるエロいことを一緒にできたのである。彼女が僕のアソコをジュボジュボとしゃぶっているとき「これは事実なのだろうか……」と困惑するほどだった。結局5回もしてしまったわけで、僕としては「次の機会もある」ということは分かっていた。

そして約半年後、彼女からメールが来た。「お久しぶりー! ニノミヤさん、元気? 久々に『暑気払い』としてビールでも飲まない?」とあったが、ナイスな提案である。かくして僕は「恵子さんみたいな有名人が余計なパパラッチに会わないため、鶯谷・上野・湯島のどこかで飲みませんか?」と提案。

当然、飲み屋のアテはある。彼女からは「あんまり行かない場所だから楽しそう!」との返事があり、無事当日を迎え、2回目のホテル行きも達成。この日は湯島だったが、3回目も同様に湯島にした。結局この日が最後の出会いとなったが、今でも「アレはいいセックスの1年半だった……」としみじみと振り返ることがある恵子さんとの逢瀬だった。

Text/中川淳一郎