相手の身体も自分と同じように
「基礎はもうできてるから、もうちょっとセックスがエロいと思われるテクニックを教えてくれ!」と思っている方への、ひと皮むけるセックスシリーズ12本目です。
「異性の身体のどこをどう刺激すれば快感を与えられるのかは、自分の身体と同じように考えればいい」と聞いたことはありませんか。同じ人間なんだし、大体のパーツの作りは一緒だから、同じような場所が同じように感じるようになっているという考え方です。実際その通りで、個人差はあるものの、自分が触ってもらいたい場所を触ってあげると喜ばれることが多いはずです。
そうなると今度は「でも股間は姿かたちが全然違うじゃん?」って思いますよね。確かに男女では股間の形状は全然違います。でも、実はあることを知ると、愛撫のやり方がほぼ同じでいいことがわかるんです。
男性の裏筋と女性のアソコの関係
“Come As You Are”という世界的ベストセラー本の著者であるEmily Nagoski氏によると、受精して着床後6週目あたりの時点では、男女の股間は同じ形をしていたそうなんです。その後、男性ホルモンを浴びるかどうかで別の形をした性器になるわけですが、できあがった性器も、もともと同じ場所だった部分は同じ組織を持っているそうです。このように、生物学的起源が同じで違う機能を持つことを、相同性があると言うそう。
亀頭と相同性があるのが、クリトリスの突起部分。陰嚢(袋の部分)は大陰唇です。このあたりは聞いたことあるかもしれませんね。そして、亀頭の包皮と相同性があるのは、クリトリスの突起を覆う皮です。意外だったのは、男性の陰茎小帯(Y字になっていて裏筋と呼ばれている部分)と相同性があるのが陰唇小帯。クリトリスの包皮の下かと思いきや、腟口の下の部分です。
亀頭とクリトリスは愛撫もそっくり?
ここからは私の意見なのですが、相同性のある場所は、似たような組織でできているからか、感じやすい愛撫のしかたもそっくりだと思うんです。例えば、亀頭はクリトリスの突起部分と同じように、ソフトな刺激を好みます。硬い舌先でバチバチ弾くよりは、力を抜いたヌルヌルの舌で絶え間なく撫でまわした方が快感を感じやすいです。
陰嚢も大陰唇と同じような刺激を好みます。大陰唇は素早く擦られても気持ちよくないですが、指の腹や舌の広い面でスーッと何度も撫で上げられると気持ちよくないですか?陰嚢も同じように指の腹や舌の広い面でスーッと繰り返し撫で上げることで、ゾワゾワーっとした気持ちよさを感じます。
クリトリスの包皮は、少し剥くとより敏感な場所が現れますが、包皮を剥かずに皮越しに刺激される方が好きな人と、しっかり剥いてから刺激されるのが好きな人がいます。そして、あまり強く剥くと繋ぎ目が切れて痛くなってしまいます。男性の包皮も同じで、包皮越しに優しくマッサージされる方が好きな人もいれば、包皮を剥いて亀頭部分を直に刺激される方が好きな人もいます。包皮の剥き方も、強すぎると繋ぎ目が切れてしまいます。
陰唇小帯(腟口の下)は、意識したことがない人も多いかもしれませんね。でも、愛撫上手な人は、この部分を上手に使うんですよ。クンニの途中でこの陰唇小帯を指先でチョンチョンと触れたり、クリトリスから小陰唇を通って陰唇小帯まで大きく舌を往復させたりして、“しれーっと”触れてくるんです。男性の裏筋も同じように“しれーっと触れる”のがベスト。男性は裏筋が感じやすいからと、裏筋だけを舌先集中攻撃をしても実は大した効果がありません。舌を這わせる時にしれーっと、しかし確実に裏筋を通過するくらいがいいんです。亀頭を舌で撫でまわしがら、または口で竿を出し入れしながら舌で裏筋をとらえると、悶絶させることができます。
このように考えると、股間も股間じゃない場所も、自分が触れられたいように触れてあげればいいですね。ただし個人差があるので、効果があるかどうかは必ず反応を見て、言葉で確認してくださいね。
Text/Betsy