三年七か月ほど前に男児を産んでから、ずっと「我が家にもいつか、来るのだろうか……」と、恐々としていたことが、ついに訪れました。オチンチンブーム。息子が「オチンチーン!」というギャグ(?)を覚え、ことあるごとに使うようになってしまったのです。
トイレに入った際、用を済ませるとぺろんと出ているペニスを揺らしてアピールしつつ「オチンチーン!」、お風呂に入るために脱がせると「オチンチーン!」、着替えのときも「オチンチーン!」。何が楽しいのかわからないけれど、下半身が裸になると、思いっきりの笑顔で「オチンチーン!」と誇らしげにのたまう。5回に1回くらいは「おしりプリプリ」ということもあるのですが、基本的にはオチンチンが好きで好きで好きで好きで、その名称を声に出して言いたくて言いたくて言いたくてたまらない様子なのです。
もちろん、己のオチンチンが好きなことが悪いわけではなく、パブリックの場所ではオチンチン愛を控えるといった、TPOのわきまえさえしっかり身に付ければいいと思うのですが、それにしても、気になるのは、なぜそんなにオチンチンが好きなのかということです。
「男の子だから」って本当?
というのも、我が身を振り返ると、今のようにマンコマンコと連呼するようになったのは成人してからのこと。幼い頃に「オマタ!」といったギャグをかましていた記憶はない。剽軽なタイプであれば、女児であっても、下ネタを言うのだろうか……という疑問を口にした時に、男の子を持つパパ&ママから返ってくるのが「男の子はね、そういう生き物だから(笑)」という言葉です。
しかしわたしは、「脳に性差はない」という説を支持しているので、「男の子だから、女の子だから」とは言いたくない。もちろん、完璧にジェンダーフリーな育て方をしているとは言えないけれど、おもちゃでも服でも決して「男の子だから」という理由でステレオタイプへと誘導はしないようにもしています。
しかし、当の息子は、そんなわたしの思惑とは関係なく、ウルトラマンや仮面ライダーに傾倒し、好きなヒーローがプリントされたTシャツを好み、闘いごっこを好むザ・男児へと成長を遂げつつある。そんな息子を見るにつけ、「やはり、生まれ持った“男の子らしさ”というものは、あるのではないだろうか……」と思ってしまうのです。
さらに、もうひとつ気になっているのが、ここ最近、女の子に「ねぇ、一緒に遊ぼうよ!」と誘われても、「イヤだよ、放っておけよ」などといって嫌がる一方で、男の子のお友達とは仲良く闘いごっこをして遊ぶことを好むことです。「脳に性差はないというものの、ヒーローが好きで、男の子と闘いごっこをするのが好きで、オチンチンが好きなのではなのは、やっぱり男の子だからなのでは?」と、モヤモヤは募る一方でした。
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