友情結婚した知人夫婦は手をつないだりくっついて寝たりと、スキンシップは多いらしい。一緒に暮らしていると、性別を越えて家族になっていくのだろう。

「性欲はないけどスキンシップ欲はある」「セックスはしたくないけど、寂しい時に誰かに抱きしめてほしい」と話す女子は多い。

　たしかに、家の中に触っても怒らない生き物がいると助かる。そしてそれは、ペットでも十分事足りる。

　私も超大型猫のラーメンマンを抱きしめていると「ヒーリング効果がスゲー！」と実感する。ちょっとした病気なら治るんじゃないかと思う。亀は硬いし蛇は冷たいので、飼うなら毛の生えた恒温動物がおすすめだ。

　事情があってペットを飼えない人は、よもぎ蒸しパットを買うといい。

『石原さとみじゃない女性の問題を解決する本』で、アサシン嬢が「股間が温かければ、たいていの寂しさは乗り越えられます」と推奨している。

　婦人科医の友人も「股間を温めると骨盤内全体が温まり、血流が良くなる」と言っていた。骨盤内の血流が良くなれば、体調も気分も上向きになって寿命が２億歳まで延びる。ただしパイパンの人は会陰地方が火事になる恐れがあるので、注意しよう。

　ペットやよもぎ蒸しパットは、浮気やDVや借金をする心配もない。

　女性誌には「いつまでも男と女でいたい」などと載っているが、そういうしゃらくさいことを言う男は「子どもが生まれて妻が変わってしまった」と浮気するのだ。そんな奴はロードローラーで轢いていいし、墓石も粉々に砕いていい。

　以前ネットに「女子力が低い」という理由で夫に離婚された女性の話が載っていた。その男は結婚を、伴侶を何だと思っているのだ？！とキレながら、夫にその話をすると「女子力が低いって、引っ越しおばさんみたいな感じか？」と言われた。

　夫にとっての女子力とは。

　ともあれ、そんな男は布団叩きで100回鞭打ちの刑に処すといい。そして「これしきで音を上げるとは貴様、男子力が低いな！！」と大音量でディスってやろう。

　キレながら原稿を書いていたら、体がポカポカしてきた。怒りも体温の上昇に効果的だ。

　3月といってもまだ寒い。これから花冷えの季節もあるし、よもぎ蒸しパットで股をじんわり温めたいと思う。

Text／アルテイシア

※2018年3月6日に「TOFUFU」で掲載しました。

　過去10年間に執筆したエロコラムが詰まった『アルテイシアの夜の女子会』が2018年2月7日に発売。表紙はTOFUFUでも連載してくださっているカレー沢薫さんのイラスト。BL研究家・金田淳子さん、妖怪作家・ぱぷりこさんとの対談も収録。

　入手困難となっていたアルテイシアさんのデビュー作が待ちに待った電子書籍化！
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