子連れで激辛グルメが食べたいときどうする?お金で解決が正解なのか

ママ友と飲みにいくと、つまみとしてかなりの確率でオーダーされるのが「辛いもの」です。酒飲みって辛いもの好きが多いと思うのですが、小さい子どもとはシェアできないという理由で、家族の外食では辛い系の料理は見送ることが多いし、タイ料理屋なんかは、そもそも店選びの選択肢に入りにくい。

ママ友たちも、わりと同じ状況であることが多いらしく、何をつまみとして取るかメニューを前に稟議する際には、必ず誰かしら「辛いもの食べたくない?」と言い出す。もちろんこっちも願ったり叶ったりで、花椒の利いた麻婆豆腐や麻辣の味付けの煮込み、皮に唐辛子を練り込んだ餃子やチゲスープやタコの辛い炒めものなんかをオーダーして、ここぞとばかりに日頃のうっぷんを晴らす。

外食ではなく自宅でカレーでもガパオライスでもラーメンでも、自分用だけルーを別にするなり唐辛子を足すなりして、激辛グルメを楽しめばいいという話もありますが、仕事と子育てとを両立している限界ママたちにそんな余裕はない。せいぜいタバスコや一味やホットペッパーをぶっかけるくらいが関の山。

辛いラーメンが食べたい!

先日もママ友たちとプールに遊びにいった際、お昼ご飯にラーメンを食べようとなった時に、ひとりが「本当は辛味噌がよかったんだけど……」と呟きつつ、普通の味噌ラーメンを小学生の娘ちゃんとシェアをしていて「わかるー!」と思いながらもわたしも普通の味噌ラーメンを頼んだ。というのは、息子がたこ焼きを食べたいというので、買い与えてはいたのだけど、それで足りるのかという疑問と、栄養的にラーメンもちょっとくらい食べてほしいという親心があるからで「たこ焼き食ってるんだから、いいっしょ」と割り切って辛味噌ラーメンを頼めない自分がすべて悪い。自分で自分の首を絞めているとわかってはいるんです、もちろん!

辛いラーメンといえば、息子が3歳かそこらの時に、いまは離婚した夫を含む3人でニュータンタンメンのお店に入ったことがありました。子ども用サイズはなく、しかし一杯を食べ切れる年齢でもないのでシェアで対応することに。ニュータンタンはタンタンとついているけれども、従来の担々麺とはちょっと違っていて、スープは豚ガラ塩味ベース。そこに挽肉、ニンニクと、ふわふわのかき玉が入っていて、さらに粗びき唐辛子が降りかかっている川崎発祥のソウルフード麺。唐辛子の量は「ひかえめ」から「めちゃ辛」の5段階。辛いもの好きとしては「めちゃ辛」の一段階前の「大辛」が食べたい。が、子どもとシェアすることを考えると「お子様でも安心、辛さを感じないレベル」だという「ひかえめ」一択。一方で夫サイドは「どなたでも美味しく食べられる」という触れ込みの「普通」をチョイス。普通……普通か。だったら「ひかえめ」にしてもらって息子とのシェアを代わってもらえばよかった……。

どっちが正解?

が、どちらかといえば小食のわたしは息子とシェアしてちょうどいいくらいだし、元夫は成人男性の標準的な量を食べる。そういうことを鑑みるとわたしがシェアするのがもっとも効率がいい。けれども食べたいものを食べられないというストレスが引き換えについてくる。いっそのこと息子の分も一人前頼んで、麺をハーフにしてもらうという手もあるけど、そうすると一人前余計にお金がかかる。家計を考えるとなるべく無駄は減らしたい。けれど、いまだ「あの時、大辛食べたかったなぁ」と思っているくらいなのだから、やっぱり課金で解決するのが正解だったのかもしれない。なんてことを思うのですが、世間のママたちはどうしているのだろうか。

Text/大泉りか