次の結婚のために前の結婚を言語化する
離婚をしたということは別にその相手と合わなかったというだけで、失敗したというわけではありません。ただ、人間、前例に縛られところはあります。前例から学べることもある。
前の結婚がトラウマになって次の結婚の二の足を踏むのであれば、前の結婚がどんなものだったのか、改めて整理することをお勧めします。
まず、付き合いはじめから離婚するまで、時系列で何があったかノートに書き起こしてみる。
その枝葉として、相手の何が合わなかったのか、自分が何をしていたら良かったのかを書き出してみる。自分のそのときの気持ちも可能な限り書き出していく。
こうして前の結婚を言語化すると、前の結婚がトラウマではなく、人生の糧に変わります。嫌な思い出になっているのであれば、そのまま放置しないほうがいい。
周りがどう思うかより、自分がどうしたいかが大切
再婚しようとするときに、周りにどう説明するかで悩まれる方もいらっしゃると思います。特に両親への説明ですね。そして、披露宴に招待した人をまた招待するかとかとか。二度目、三度目となると親や友達に呆れられる、嫌がられるかも…と考えてしまうのは理解できます。
家族や友達にどう伝えるかは、個々の事情で変わる部分があるでしょうが、意識した方がいいと思うのは、自分がどうしたいかです。
家族にしても友人にしても、再婚に驚くかもしれません。時には否定的なことを言うかもしれない。
でも、再婚する本人に不幸になってほしいとか、意思を尊重しないとか、そういうことはないでしょう。家族、友人なのだから。
優先すべきは自分の意思です。他人がどうのこうの言うことがハードルになるとすれば、何のために結婚したいのかを改めて考え直した方がいい。
「親族が披露宴に揃わないかも」「ご祝儀を何度も払ってもらうのは気が引ける」という具体的な不安もあるかもしれませんが、その後の結婚生活に響くような大事ではありません。
また、式や披露宴は、結婚する本人たちにとっても区切りですが、列席する人たちのためのものでもあります。必ず決まった形にしなければいけないわけではないので、柔軟に対応していい。
再婚だから、その結婚が特別ということではありません。数字の上でも再婚をしている人はたくさんいます。
再婚であれば、前の結婚をトラウマにしないこと、できるだけ糧にすることが大切ですが、結婚で何を実現したいかが、再婚でも重要だと私は考えています。
Text/斗比主閲子
※2017年2月15日に「TOFUFU」で掲載しました。
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