人生は「かもしれない」でいい

人生は、「かもしれない」でいいと思うんですよね。
だって、人の決意や考え方なんてのは水ものなんですから。

今は結婚願望がないけれど、今後もないままかもしれない。もしかしたら、何年か後に出てくるかもしれない。
今は虚しさを感じているけれど、だんだんと感じなくなるかもしれない。
ずっと誰のことも好きになれないままかもしれないし、でもそんなこと気にならなくなるかもしれないし、好きな人ができるかもしれない。
好きな人に同じように好いてもらえるかもしれないし、それは叶わないかもしれない。でも、結果的にそれでもいいと思えるかもしれない。
結婚するかもしれないし、結婚というかたちに囚われずに一緒に人生を歩んでくれる存在ができるかもしれないし、それとはまた別の関係性を願うようになるかもしれない。

だから、この「かもしれない」はその通りになってもならなくても、どっちでもいいんです。
決して希望的観測に委ねてしまうとか、与えられるのを待っているとかではありません。
自分に対していろんな可能性を考えておくこと、たとえ現時点で願っていたものとは逆の結果になったとしてもその先に待ち受けている可能性を提示しておくことは、気持ちが楽ちんになると思うのです。
多くの可能性が考えられること、その時々に生じる選択肢が多いということは、それだけ自分が幸せを追求できる機会に恵まれるのだと、わたしは信じてやみません。

最後に、どういう風に人を好きになればいいのかについてお話しさせていただきます。
匙を投げるわけではないのですが、「こういう風にしたら好きな人ができるよ!」とはどうしても言えないのです。

ただ、あなたには「彼以上の人は現れないだろう」とか、「自分は人を好きになれない人間なんだから恋愛を望んではいけない」とか、「彼に対する気持ちと同じ感情を持てないのは相手に失礼だし、きっと恋愛じゃないんだな」とか、決めてしまわないでほしいと思います。
誰しもが同じ基準、同じ熱量で「好き」という感情を他人に抱くわけではなく、さらにはそれを周囲と比べて測ることはできないのですから。
かつて抱いた恋愛感情とは同じかたちでなくとも、抱いた感情を大切にしたいと思えるのであれば、あなたなりの基準で「好き」だと認定していいのではないでしょうか。

どうか、「好き」という感情を決めつけて、あなたの人生における多くの可能性やそれに付随する選択肢を減らしてしまわないでください。
他人に対して丁寧な感情を持つあなたは、きっとこれから先出会う人たちの素敵な部分をたくさん見つけられると思います。

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この連載では引き続き読者の皆さまからの恋愛相談を募集します。
最後の一歩が踏み出せない方の背中をドーン!と押すため、今にも崖から落ちそうになっている人を腕一本で引き上げるため、誰かに厳しく叱られたい方の左頬をフルスイングで打つため、わたくしポジティブゴリラは日々ゴリラらしく腕力を鍛えてお待ちしております。

Text/ものすごい愛
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結婚して、まる3年。夫婦、ふたり暮らし。
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読むとどうしても幸せになってしまう。“ものすごい愛” にまみれたサイコーにハッピーな日常エッセイ!