偽名で登録する女性たち
マッチングアプリに登録している女性にはさまざまなタイプが存在することを、男性利用者たちは熟知しています。まずは、個人情報死守タイプ。物騒な世の中ですからね、下の名前だけであっても、個人情報を晒すことに抵抗を持つ女性もいるでしょう。そのため、本名が「美佳子」であっても、とりあえず「マイ」など全然違う偽名登録するのです。
次いで、片想いしている男性の存在があり、その人物に対して執着しすぎないよう、マッチングアプリの活用で気を紛らわせているタイプ。つまり真剣に出会いを求めているわけではないため、本名ではなく偽名登録するでしょう。
そして、彼氏カノジョとして付き合っている男性が、自分に隠れてマッチングアプリに登録しており、どんなふうに楽しんでいるのか探るため、自分自身も同じアプリに登録し、接触を試みようとしているタイプ。彼氏の素行調査が目的なので、本名ではなく偽名登録するでしょう。
つまり、マッチングアプリへの偽名登録は珍しい話ではないのです。どのような理由・事情にせよ、「プロフィールにはマイと書いているが、偽名かもしれんぞ」という前提のもと、男性は「なんて呼べばいい?」と聞いてきます。「とりあえずマイでええやん!」「後からキモチが入ったら、ちゃんと本名の美佳子を名乗るから」と思うかもしれませんが、ノンノンノン!
キャバ嬢の本名を知りたがる男性客と一緒ですよ。キャバクラで働いた経験がある人なら、「マイでーす」に対し、「本名はなんていうの?」と聞かれたことが1度や2度あるはず。源氏名が「嘘」であれば、本名は「真実」。真実を追究したがるのは、サスペンスドラマにせよ、芸能人の釈明会見にせよ、名探偵コナン君にせよ、人間として自然な思考回路なのでしょう。
Text/菊池美佳子
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