「ヤることはヤっておくべき」A子の場合
今回は実例を挙げましょう。ミカコちゃんの女友達にA子ちゃんという美人がおります。あるとき、A子ちゃんに彼氏ができました。交際成立後、最初の家デートで彼氏側が仕掛けてきたのですが、彼女の中には「付き合ってすぐ乳繰り合うのはいかがなものか」という躊躇があり、おあずけをしたとのこと。
その後は外デートが続いたことで、求められる機会自体なく……。それはそれで、あるイミ気楽だったとのこと。プラトニックなお付き合いが数週間続き、カラダの距離が縮まらないぶん、ココロの距離はどんどん縮まっていきました。って書くと、良い流れにも聞こえますが、長年連れ添った父ちゃん母ちゃんのような間柄になってしまったようです。
そんな折、1泊旅行の機会が訪れました。普通に考えたら、このタイミングでヤルだろ……と思いますよね。しかし、すっかり熟年夫婦化しまった2人は、今さらエッチな雰囲気を醸し出すのが気恥ずかしかったのか、ヤラずに旅行を終えることになります。
その後も、プラトニックなまま数ヶ月が過ぎました。「そんな状態でよくもまぁ付き合いが続くものだ!」とフシギに感じます、先に述べた通りココロの距離は縮まっているので、仲は良いのです。家族のように……。そう、家族のような関係性になったからこそ、セックスすることに過剰な「照れ」が生じてしまったのでしょう。
とは言え、A子ちゃんの彼氏もオトコの端くれ! 誕生日のお祝いにシティホテルのデラックスルームを予約し、ホテル内のレストランでディナーを済ませた後、仕掛けてきたそうなのですが……。今度こそと思いきや、A子ちゃんの中に懸念が生じます。
「大したテクニックがあるわけでもなし、もったいぶった割に大したことないとゲンメツされるのでは……!」
こうしてA子ちゃんは再度、せっかくのチャンスを見送ってしまうのでした。
その後、2人の交際はプラトニックなまま1年半続き、最終的にはセックスレスとは全く別の理由で別れることになります。別れた直後、A子ちゃんは「ヤッとけば良かった」と後悔したそうです。そりゃそうですよね、縁あって付き合うことになった相手なのですから、どんなサオをぶら下げているのか、そしてどんなセックスをするのか、味わっておきたかったと思うのは当然でしょう。
以上を踏まえ、ココロの距離が縮まりすぎて熟年夫婦化し、今さらセックスするのが気恥ずかしくなる前に、さっさとヤルことはヤッておくべきと結論づけたいと思います。
Text/菊池美佳子
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