悪口を言わない女は信用できない! 

「悪口0な女」[ワルグチ・ゼロナ・オンナ] wal・gútʃ・zero・na・onna
生息地:全国に幅広く分布。夜な夜な開かれる同窓会や合コン、最近ではシェアハウスなど集団生活の中で“愛されキャラ”として増殖中。
特徴:男女ともに好印象を持たれる。一方、本当の友達ができない。

 第1回目の「写メる女」はどうだったかしら? 
ちょっと辛口すぎた? 今日話す、「悪口0女」ことも日本にきてから本当に気になっているの。あなたは大丈夫かしら…。

 “陰口”は大嫌い。でも“悪口”は必要だと思って数十年生きてきたんだけど、最近お若い層に増殖しているのが「悪口を言わない女」。
陰口は対象の人がいないところで貶める目的で言うものだから、絶対イヤ。
でも、“悪口”を全く言わない人は友達として信用できない。

 飲み会の席でつきものの“悪口”。
「なんかさ~あの庶務のコ、人の話聞かないの~」「あ、わかる~」「言ってあげたほうがいいよ、絶対」みたいに盛り上がるの。
問題なのは盛り上がった話の最中に「え、えぇ? 私は別に…ボソボソ」とかつぶやいて会話からことごとく逃げる女。
ふりふりの男受けしそうな赤文字系の服着て、髪の毛ゆるふわ立て巻にして、黙ってニコニコして壁の華になって、愛されオーラふりまくの、そういうタイプ。
 地味な服着て髪振り乱して「そんなこと言っちゃダメだよ! 」みたいな正義感を振りかざすわけでもなく、かわいく“アタシ何も言いません”的雰囲気を醸し出す。
 会話の華がみるみる萎れていく瞬間ね。

 多分、無意識のうちに相手の欠点と思われる内容を口にすることは「タブー」だって染みついてるんだと思うの。
それを聞いたら本人が傷つくだろうから、って(たぶん)。
でも、本当は「悪口を言う女は愛されないから」って計算。
その証拠に、なら本人が傷つかない形に翻訳して、アンタが言ってあげなさいよと、勧めても絶対に言わない。
そう思ってないなら「私はそうは思わない」って自分の意見を言えばいいのに、それも言わない。

 何も言わないのは否定も肯定もしない自分が、話し相手にとっても対象の人にとっても悪者にならないようにしているだけ。
 誰からも嫌われないように嫌われないように気を付けているとしか思えない。

 “悪口”は“批判”のひとつよ。
批判されない人間は、逆を返せば全部肯定されちゃうってこと。
そんな全肯定し合うような、おままごと的関係を望んでいるの?
少なくとも「人の話聞かない」って思われてる友達をそのまま放って置くのって、むしろ優しさじゃなくて悪意でしょ
自分のイヤなことはイヤって言い合って、それでも友達続けられるのが本当の友達じゃない。

 批判を避ける人間は、自分の意見自体を言わない。
他人を批判しないことで、自分を批判されることから逃げてる傾向が見えて、アタシは不安になるの。
その人にとって何が良くて、何が悪いのかがわからないと、どんな人間なのかパーソナリティが見えてこないから。

で、当たり障りのない会話に終始するしかなくなるワケ。
そういう人を見ると、「ああ、この女、自分を愛してあげてない」って可哀そうになる。
自分の価値を認めて、愛してあげれば、「自分はこれはイヤ」「こういう行為は認めたくない」って言って、結果相手に嫌われたところで傷つかないでいられるはず。
 だから、自分が「イヤだな」「これは認めたくないな」って思っている、その自分をまずは認めてあげてほしいの。

 確かに、男でちょっと自分のこと批判的に言われただけでムスッとする器の小さいヤツよくいるわ。
すごく気を遣うわよね。それはわかる。
でもそんな弱くて器の小さい男の好感度上げたって、一体この世の中の何のためになるのよ。
そんな人たちとちょっと攻撃しただけれ壊れちゃう関係作っていつまで続くのよ。

 この間、モデルの某Aiさんと某Annaさんがテレビで会話しててすごく健全だと思ったの(ほぼ匿名になってないわ、ごめんなさい)。

 「あんな男にひっかかったのはね、Aiちゃんがバカだったんだよ」
「うん、ほんとそう」

 これぞ、建設的な友人関係じゃない?

 要は出てきた“悪口”を、本人を目の前にして言える(もちろん言い方は気をつけて)形にして“陰口”から“指摘”に昇華させればいいの。
むしろ、そういう批判精神を健全だと思うのは、いけない事?
それができるような友達こそ、本当の友達じゃないのかしら。

 とはいえ、目の前で上司に「仕事の効率悪いわね、アナタ」とか言われて本気でヘコんだりしたことあったわ、昔……。
悔しいから2日早く終わらせて、その上司が他の作業で忙しくなる直前の時間狙って、チェック待ちしてやったけど♪

advice

建設的な批判にもなる“悪口”は、「我がふり直せ」で自分も育てられる。なんでもかんでも批判的な意見を避けている自分に気づいたら、まずは自分を認めて、批判を受け止める強さを。