第3回:『脆さと肉体のギャップで男を虜にしたマリリン・モンロー』

第3回:『脆さと肉体のギャップで男を虜にしたマリリン・モンロー』

 1950年代、世界中の男性を釘付けにしたセックスシンボル、マリリン・モンロー。彼女の魅力は多くの出演作や写真を通して伝わり、現在でも多くの人々の心を掴んで離しません。そして、36歳で遂げた謎の死。この事件が与えた世の中へのショックも、彼女の存在の大きさを物語っています。今回はそんな彼女の恋愛遍歴、そして生き様を追ってみましょう。

不遇な少女時代と最初の結婚

Marilyn Monroe By Shavar Ross Marilyn Monroe By Shavar Ross

 マリリンは1926年、ロサンゼルスにて私生児として生まれます。父親は知らず、母親も精神的に不安定な女性で、マリリンは6歳になったときに里子に出されるのです。その後は11人もの里親をたらい回しにされ、性的虐待やネグレクトをうけたとされています。そんな恵まれない幼少時代の後、彼女は1942年に16歳の若さで、一人目の夫でロッキード航空の整備工であったジム・ドハティと結婚します。しかし、第二次大戦時にジムは海軍として徴兵されてしまい、マリリンは生きていくために航空機部品工場に就職。そこに訪れた報道部員デビッド・コノバーが撮った、一枚の写真によって、彼女はスターへの長い道を歩き出します。

長い下積みの後、野球選手ジョー・ディマジオと出会う

 コノバーが撮った写真が写真家たちの目に止まり、マリリンはハリウッドのモデルクラブに所属。モデルの仕事を嫌ったジムとは4年で離婚することになってしまいます。しかし、野心に燃える彼女は、教養のない自分に自らの力で教養を与えるため本を読みあさり、お金のために時にはヌードモデルやコールガールを務め、下積み時代をすごしました。そして、26歳の頃、お金のために撮影した過去のヌードカレンダーが話題を集め、ついにブレーク。エージェントのジョニー・ハイドの力もあり、『紳士は金髪がお好き』『七年目の浮気』などが大ヒットして、スターに上り詰めました。その頃、出会ったのがニューヨーク・ヤンキースで大活躍していたジョー・ディマジオです。彼はマリリンをデートに誘います。

274日の結婚生活から大作家との大恋愛

 知性派が好みで、野球をよく知らなかったマリリン。は最初は大してディマジオの誘いに乗り気ではありませんでしたが、次第にディマジオの愛に身をまかせるようになり、結婚へ。ただその間にもマリリンは元恋人らと浮気を重ね、1954年、日本への新婚旅行をした後すぐ別れることになってしまうのです。その結婚生活はたったの274日でした。マリリンの行動が理解できず怒り心頭だったディマジオでしたが、実は彼はその後もマリリンを愛し続け、彼女の死後も墓にバラを供え続けたのは有名な話です。
そして、その次にマリリンを愛した男は、大作家アーサー・ミラーです。当時マリリンは29歳で、彼は40歳という年の差カップル。常に落ち着いていたミラーから「雄という動物から本来の性質を引き出す」という言葉を引き出すほど、マリリンはあのセクシーさと清純さが同居する独特な魅力で彼を引き付けていき、ふたりは結婚しました。