え、わたしめっちゃ重い?
こうなると、もう芋づる式に不安が出てくる出てくる止まらない。
「え、もしかして、わたしめっちゃ重くない? 毎日会いたいとかウザくない? いつも職場近くのカフェで待ってるとか怖くない? てかキモくない? 実は引かれてない? 前はもうちょっとあっちからお誘いあったはずだけど、 あれ、これ嫌われてない? オーケーGoogle『重い女 特徴』、やたら会いたがる? 連絡が多い? 自信がなくて依存ぎみ? え、ウケる、もうこれ全部わたしじゃない????」
仁義なきひとり相撲の始まりです。
”彼氏に依存しすぎないよう、仕事や趣味も楽しんで!”
この時期、仕事が手につかなくなりました。彼に対するドキドキと不安で頭がいっぱいになり、原稿に集中できず、その結果仕事も少し減らすことに。ガソリン代どうすんだ。
”察してちゃん禁止、パートナーとはちゃんと話し合おう!”
わたしの気持ちはちゃんと逐一伝えていました。彼氏、ではなく友人に。
彼からのレスがなかなかこなくて不安が爆発するたび、女友達に電話をかけて「うええええぇぇぇぇぇ嫌われてるのかなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」と号泣。彼女たちは少し呆れつつも根気強くわたしを慰め、「ちゃんと今の気持ちを彼に伝えたほうがいいよ」と諭してくれました。
だよね、知ってる、そうAMにも書いてたもん。
でも、気持ちを話したら嫌われるかも。え、やだ、ムリ、それはマジで怖い。
大好きな他人と正面から向き合うこと、自分の正直な気持ちを相手に伝えること、そのうえできちんと話し合おうとすること。それがこんなに怖いことだなんて、教科書を読んでいるだけでは絶対に知り得なかった感情です。
ようやく彼にこの不安を伝えたのは交際から2ヵ月後、情緒不安定がピークの頃でした。
当時の正直な気持ちを伝え、彼は彼で「実はちょっと重かった」と話してくれ、話し合いの末しばらく距離を置くことになり、そのたった3日後に「このまま彼にフラれるのは怖い……だったらこっちから……!」と自らLINEで別れを告げました。
最後の最後までひとりよがりで自分本位な、短い恋愛の終焉です。
今あの時を思い出す
別れた後日、友人から「あの時、真崎は自分の気持ちばっかりで全然彼のことを思いやっていなかったよ」というド正論パンチをもらいました。本当にその通りで、今でもあの頃の自分を思い出すとあまりの酷さに撲殺したくなります。
と同時に、AMを読んでいるだけのくせに「わたし、恋愛分かってますけど風」になっていた自分が、もう本当に生きる恥。愛は、パートナーシップは、人間の感情は、教科書通りにはいかないモノだと今更学んだ人生27年目の春でした。
このしょっぱい思い出は忘恋会を以ってここに埋葬し、輝かしい2019年に向かって、またひとりコツコツAMに学ぶ日々を送ります。
Text/真崎
真崎(まさき)
平成元年大阪生まれ京都育ちのフリーライター。東京・沖縄・セブ・高知など、この2年で7回引っ越ししている多動症。
沖縄を愛するも土佐の男に逆プロポーズして昨年に高知移住、のち大阪で独居している現状からすべてを察してほしい。
ブログ:真崎ですよ
Twitter:@masaki_desuyo_