まるでスポ根?タイプライターの才能が花開くとき恋がはじまる!『タイピスト!』

 日々、パソコンを前にカタカタ鳴らしている女性は多いと思います。
一日の大半が、時間に縛られた手をキーボードに伸ばしてカタカタ。家に帰っても再びカタカタとツイッター、フェイスブック、ブログ……
あれ?その手は、タイプするためにあるんだったっけ。もっとこうなんか、好きなタイプの男の人の手を握ったりするためじゃなかったっけ?この“タイプ”違いに日々困惑している人も少なくはないでしょう。

タイピスト レジス・ロワンサル ロマン・デュリス デボラ・フランソワ ベレニス・ベジョ ギャガ株式会社 2012 – copyright : Les Productions du Trésor – France 3 Cinéma – France 2 Cinéma – Mars Films – Wild Bunch – Panache Productions – La Cie Cinématographique – RTBF (Télévision belge)Photos – Jaïr Sfez.

 しかし、タイプすればするほど恋が芽生えるというまさかの“インドア”ラブコメが生まれました。それも、恋愛映画の量産国・フランスから。
一体どういうことなのか、今からご説明します。

 本作には『アーティスト』『オーケストラ!』など現代の名作を生み出してきたスタッフが集結し、1950年代のフランスを恋と笑いで華やかに彩ります。
監督・脚本はジェーン・バーキンのPVや音楽ドキュメンタリーを手がけてきたレジス・ロワンサル。
ドジでマヌケ、だけどタイプライターの才能はピカイチなヒロイン・ローズを演じるのは『ある子供』で絶賛されたデボラ・フランソワ。その恋の相手役であり、名タイピストとして厳しく指導する経営者・ルイを演技派俳優ロマン・デュリスが演じ、「タイプするたびに次第に接近する男女」という今までに無いラブコメディを楽しませてくれます。

ストーリー

 故郷の田舎町を飛び出したローズ(デボラ・フランソワ)は、保険会社の経営者・ルイ(ロマン・デュリス)の秘書となる。憧れの仕事に就いて喜ぶのも束の間、ドジで不器用すぎて僅か一週間でクビを言い渡される。
しかし、ローズにはズバ抜けたタイプライターの才能があり、それを見出したルイは彼女にある提案をする。それは、タイプライターの早打ち世界大会で優勝すること。
地方予選、一本の指で打つ癖を矯正、メンタルを鍛えるためにジョギング。様々な試練を乗り越え、ローズは名タイピストとしての階段を上りつめる。
その過程で、次第にルイとの恋が芽生え始める――。