誰かを好きになる時って、まるで魔法にでもかけられたみたい。
他人が「何で?」と尋ねても、自ら「どうして?」と問いかけても、答えは出てこない。
そんな恋の“トリック”を見破ろうとした天才マジシャンがいた。
名前はスタンリー。史上最高の皮肉屋で、現実主義者の彼がなぜ、占い師・ソフィの魅力にとりつかれてしまったのか?
その答えは、実に簡単なものでした。
数々の名作を世に送り出してきたラブコメディ映画の巨匠、ウディ・アレン監督の新作。ラブコメディとはいえ、『ミッドナイト・イン・パリ』といったロマンチック面もあれば、『ブルージャスミン』のようなダーク面もある彼の作品。今回は前者でした。
1920年代の南フランスの美しいリゾート地を舞台に、ロマンチックな男女の恋模様が描かれます。
スタンリーを演じるのはアカデミー賞受賞作品『英国王のスピーチ』でその名を世界中に知らしめたコリン・ファース。
ソフィを『アメイジング・スパイダーマン』を始め話題作に引っ張りだこのエマ・ストーンが演じ、二人の息の合ったコンビネーションがVFXに頼らない“魔法”を生み出します。
この恋、タネも仕掛けもありません!
【簡単なあらすじ】
1928年、中国人奇術師ウェイ・リン・スーは今日もベルリンの劇場でマジックを披露し、観客を沸かせていた。楽屋に戻り、メイクを剥ぎ捨てると白人男性に早変わり。彼の正体は天才マジシャン・スタンリー(コリン・ファース)だった。
そんな彼のもとに幼馴染のハワード(サイモン・マクバーニー)が、ある依頼を持ちかける。大富豪から絶大な支持を受ける女性占い師・ソフィの真偽を暴いてほしいという。
現実主義者で皮肉屋のスタンリーは意気揚々とソフィの正体を見抜こうとするが、逆に彼女からウェイ・リン・スーと同一人物である秘密を暴かれてしまい、驚愕する。
次々と人智を超えた透視能力に圧倒されていくスタンリーはやがて、彼女の虜になっていることに気づく――。