SNSパトロールで分かる“未完了の何か”
元彼をSNS検索したとき、だいたいの人が「最近はどんな感じだろうか」と素朴な疑問から入ると思います。
でもこのとき、無意識的にほとんどの人が、彼にあの時とそう変わらない生活をしていることを望んでいるものです。それか、あの時より不幸になっていて欲しいとすら思っている。いや、とりあえず、私と別れたことを後悔していてほしいとも。
彼が子育てなど人生のステップアップをしていると、「やべえ、私は1ミリも成長してないのに」と頭を抱えてしまいますよね。ひどい別れ方をしていたのなら、そういう嫌な自分がひょっこり顔を出すのも理解できます。でも納得して別れたはずなのに、相手の幸せを願えない自分って、本当に本当に嫌な奴すぎる!と。
しかしそれは、彼との関係中に片付けておくべきだった感情が、心の中に残りっぱなしだからこそ起きる反応なのではないでしょうか。
気持ちをそのままにしておかない
記憶が薄れているのに感情は整理されない。その仕組みは当然のこと。トラウマなどの強いショックが時間とともに癒えないように、小さな感情のもつれも、本来はその場でちゃんと向き合わないと、無意識という海に浮遊し続けてしまうのです。そして、ふとした瞬間波に乗って戻ってくる。
別れたときは納得していても、別れたあとに苦しかったり悲しいことがあったりすると、これまた感情が湧き出てくるものです。
彼にとにかく愛されることを重要視していた恋愛なら、付き合っている最中は愛と承認欲求の奪い合いになっていることもあります。そりゃ別れたあとに、やべー感情が残ること間違いありません。
このように、恋愛ってただ関係を精算しただけでは足りなくて、その時の感情も整理しないとあとの恋愛にも尾を引くのです。それに気づかせてくれるのが、実は今の彼ではなくて、昔の彼に対する気持ちだったりする。その仕組みに気づくキッカケとして、SNSパトロールはとてもいいような気がするんです。
もちろん正当化したあとは、彼への気持ちが完了してなかったんだなと、自己浄化が必要ですが、私も改めて大切さに気付かされたのでした。
ちなみにLちゃん。後日SNSで探したかった彼の近況を友達から聞いたそうで、すでに子どもを2人もうけて育てているらしく、驚きそして落ち込んでいました(笑)。なにがショッキングだったのか聞くと、「彼だけちゃんとした大人になっているから」と。
自分を認めてあげられないからこそ、相手の目に見えた変化に成長を感じてしまう。そういう感覚は私自身も抱くものなので、「そんなことはないよ」とオンナ2人で人生を称え合ったのでした。
これが正解かはわかりませんが、SNSパトロールの際には、前向きな感情の整理を忘れずに。そして次につなげるために、思い出に浸りましょう。
Text/おおしまりえ
初出:2018.08.15
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