美しい女として生きるために必要な恋愛哲学とは?『ミスリンの凛と美しく生き抜くための50の言霊』

 ファッションブランド、FOXEYのオーナーデザイナーである前田義子(Noiko Daisy Lin Maeda)さん、通称ミスリンが、美しい大人の女性としての生き方を綴った一冊です。

 ミスリンは、2011年3月11日に起こった東日本大震災を受け、こういう時代だからこそ「なぜ生きているのかを哲学しなければならない」と書いています。
仕事、恋愛、ファッションなどには、それぞれ意味があり、すべては“生きること”そのものにつながっています。
「その意味に気付き、向き合うことで人は強くなれる」とミスリンは明言しているのです。

 例えば、第4章『美しい人は、いい恋愛でつくられる』のなかで「おいしい思いをしようとすると痛い目にあう」という言葉を紹介しています。
時間やお金に余裕のある男性はとても魅力的に映ります。そして、そういう男性と付き合いさえすれば自分のレベルも上がるはずだ! と信じて、あまり好みでなくても恋に落ちてみた経験がある人もいるかもしれません。
しかし、実はこのような損得勘定でスタートした恋愛は脳の内部にマイナスの記憶を刻んでしまうのだとか。
「恋愛は相手と対峙できることが1番」とミスリンは考えます。疲れ果てる恋愛は傷を生むだけでなく女性をキレイから遠ざけるのだそうです。

 そのほかにも、「理想の男性なんて存在しない」「浮気は別れる理由にならない」「恋愛は人生の隙間でするもの」など思わず、「ウソでしょう!?」と驚いてしまいそうな言葉が盛りだくさんに掲載されています。

 出会えないからといって理想を低くすることができない人、彼の浮気が原因で嫉妬心に苦しんでいる人、自分のなかから生まれる欲求や感情の理由、ちゃんとわかっていますか?
この本は、なぜ自分がそう思うのか? なぜそんな恋がしたいのか? など、ふだん何となくしか考えていなかったことを冷静に見つめるきっかけとなってくれることでしょう。

書名:『ミスリンの凛と美しく生き抜くための50の言霊』
著者: 前田義子
発行:KKベストセラーズ
価格:¥1,155円(税込)

Text/Yuuko Ujiie