ハリウッド女優として、そしてシンデレラストーリーを実現させたモナコのプリンセスとして、没後30年が過ぎた今でも世界中の女性たちの憧れの的であるグレース・ケリー。
本書ではグレースの誕生から、52歳の若さでこの世を去るまでに残した言葉が掲載されています。
本編は『生い立ち・女優~意志を貫く強さ~』『恋愛・結婚~運命を受け入れる柔軟性~』などからなる4つの章に分けて、言葉とエピソードを展開。
今回は、『恋愛・結婚~運命を受け入れる柔軟性~』のなかに収録されている言葉をご紹介します。
「ミスター・ケリーと呼ばれるような男性とは結婚したくありませんでした」
ハリウッドで人気絶頂の女優だったグレースは、いくつもの恋を経験しながらも、本当に理想の男性と巡り合ったことはなかったそうです。
理想は、彼女よりも強い個性を持った男性。そんなときに出会ったのがモナコのプリンス、レニエ公でした。
グレースはこの結婚について、当時のエージェントに「この上ない素晴らしい人を好きになってしまったの」と告白したといいます。
しかし、結婚生活を続けていくうちに夫婦間の不仲説がささやかれた時期もあります。そのときにグレースが残した言葉が以下。
「どの結婚にも嵐のような時期があります」
夫婦関係が冷めきっていた時。グレースは満たされない気持ちを埋めるためか、モナコにバレエや演劇などのイベントを開催するために力を尽くしていました。
当時グレースは友人に対して「結婚には妥協しなければいけないこともあるわ。お互いに物事がうまくいくよう努力しているの」と語ったそうです。
プリンセスとして、聡明な態度を振る舞うために、人知れず苦悩していた彼女の心情が垣間見えます。
女優からプリンセスへと転身し、世界中に夢や希望を与えたグレースですが、決して幸せな道のりばかりを歩んできたわけではありません。
グレース・ケリーが、人生の荒波のなかで残してきた言葉たち。
あなたが愛する人と結婚生活をこれから送ることとなったとき、忍耐強く、困難を乗り越えるための手助けになるかもしれません。
書名:『心を磨く グレース・ケリーの言葉』
著者: 岡部昭子
発行:マガジンハウス
価格:¥1,575(税込)
Text/Yuuko Ujiie