「愛さえあれば全て解決する」と信じていた、20代最後の恋/寿マーガリン

 終わった恋の足跡を辿る、忘恋会2017。
今年の締めくくりにふさわしい恋愛納めコラムを厳選してお届けします。
今年に一旦けじめをつけて、来る2018年の新しい恋に備えましょう。

ひょっとして、自分はメスゴリラか?

海辺の女性画像 Pixabay

 みなさんこんにちは。寿マーガリンです。
様子のおかしな名前ですがご安心ください、30歳になりたてのブスめの女性会社員です。

 私は以前、【自分はひょっとしてメスゴリラなのではないか?】という不安に囚われていた時期がありました。

「好き好き大好き! 結婚して!」
「可愛い大好き結婚して!」
「結婚出来ない…?! あっそ、じゃぁ別れる!!」

 と言った具合に、糞を投げるしか求愛方法を知らないゴリラと同様、相手に自分の思いをぶつけることしか出来ない、一方的で荒々しい生き方が当たり前だと思っていたからです。
なので、BBCで放送された、糞投げ名ゴリラ特集を見たときに、「これは…私…?」という強烈な親近感を覚え、それ以来「自分はアラサーのメスゴリラなのでは?!」という一抹の不安を抱えながらも、自分の中の【愛している】という感情を、さまざまな方法で彼氏に伝え続ける、それはそれは激しい毎日を過ごしていました。

 その頃の私にとって「好き」という気持ちは、キラキラと溢れ出てくるものであり、抱えきれないほどいっぱいになると、ゴリラの糞と同様に全力で相手にぶつけていく。それが「恋愛」だと思っていました。
キラキラの投げ糞です。B’z風に言う所の「愛のバクダン」です。黙って持っていられるわけがないのです。
【愛している】を、あの手この手で理解してほしい。そのために「料理も掃除も面倒な事は全て、私がやってあげるの!」そんな真っ直ぐな気持ちを持った、アラサーのメスゴリラでした。

 一年前、同棲中の彼氏が代表を務める会社が潰れてからというもの、借金取りが家に来たり、彼氏が拉致られたり、酔っ払って血まみれで帰ってきたりと、アマゾン川の流れのような【激動の日常】というものが私の目の前には常にあったのですが、なんていったってここは東京サバンナ。それしきのことで泣いてなどいられません。

【愛さえあれば全て解決する!】と、無垢な私は信じきっていたのです。

 そんな激動の毎日の中で、ひょんな事から彼氏の浮気が発覚。
履歴を辿ると「あぁ、あの時か」と、様々な点が線となり、疑惑や疑念は確固たるものになりました。

 私が節約料理を作っていた頃、彼は女と広尾で和食を頬張り、私が掃除洗濯に励む間、彼は懲りずに他の女を口説き、そして私がフルタイムで働いている間、他の女とセックスしていたのですから、許せる訳がありません。

 こんなに【愛している】と表している私がいるというのに、まだ愛が足りないのか。どこまで貪欲なんだ。愛情のブラックホールか。私はこんなにあなたを愛しているのに、なぜ余所へ気持ちが向くというのか。

 悲しさと怒りが混じり合い、じゃあ別れたらいいのに! と友人に言われながらも、執着ゆえに手放すことも出来ず、ただただ悲しい、虚しい、という底なしの海を漂流し、2017年を漢字一文字で表すと「迷」というような、色々考えさせられる1年となりました。