未婚から見た線引きも厳しいもの

ところが上記と真逆の事件が起こります。別件で、同級生との旅行が持ち上がりました。「久しぶりにみんなで集まってどっか行こうよ!」のグループLINEに並んだ返信たるや、

 「ごめんね、まだ子供が2カ月で預けられないから無理そう(:_;)」
「えっ〇〇ちゃんとこも産まれたの? ウチは2人目〜(子供の写真アップ)」
「きゃ〜〜お母さんそっくり! 超可愛い!!」
「うちも旦那に確認して行けそうなら連絡するね~♡」

と、既婚者によって蹂躙されるタイムライン。未婚が赤子の写真へ何をコメントしろというのか。私は既婚者ですが、旅行の話はそっちのけで進む旦那・育児談義に何と声かけしていいかは分からず。死んだ目で履歴を追いつつ「独身だって、既婚者から常に線引きを感じているんだ」と確信しました。

たぶん、答えは「個別化」にある

ふいに「あなたと私は違う」とメッセージを突きつけられれば、たいていの人は傷つきます。未婚・既婚の線引きはその最たるものでしょう。しかも線引きは「既婚だから旦那さんの確認を取る時間がほしいでしょう」という配慮や「結婚・育児に励む自分の日常報告」という形で無意識に行われます。

ですから、未婚・既婚の友達を傷つけたくないなら意識的な努力が必要です。「旅行行きたいけどどうよ!」とダメ元でも既婚の友人を誘ってみる。既婚側も「夫が〜」「妻が〜」という言葉を避け「ちょっとスケジュール確認してみるね」と返せばいい。

ノロケは夫婦関係がうまくいっている仲間内で思い切り垂れ流し、外では既婚も未婚も意識させない。そんな行動を積み重ねれば、永遠の友情も作っていけるのかもしれません。

Text/トイアンナ
※2017年5月18日に「TOFUFU」で掲載しました