建前よりも本音で伝える方が気持ちいい!

山田:俺は引きこもり気質で、作品至上主義者だったから、はぁちゅうとは真逆だったんだよ。出来上がった作品を出して、「あとはよろしく!」みたいな感じ。変なことを言われたら嫌だから、ファンレター以外は見なかったし。ネットもやりはじめたのは最近。

はあちゅう:私はすごく乗りこなしている人なのかなと思いました。

山田:大先輩だよ、はあちゅうは。Twitterとかも始めたのは最近だからね。

はあちゅう:作家さんとか漫画家さんって、ネットに載せること自体に嫌がる人もいますよね。だから、AMで連載までしてるなんて、すごくオープンマインドな方だなって思ってました。

山田:いや、なんせ行き当たりばったりで。

はあちゅう:これは誰かに強要されたとかじゃなくて(笑)。

山田:全然違う(笑)。AM編集部から仕事をもらって、1回イベントを出たんだ。そしたら、すごく面白くて「俺ここでやりたい!」って連載が始まったの。

はあちゅう:今までと違う世界ですよね。

山田:そうだね。本音媒体だし、見てる人も本音を求めてる。上っ面なこと言ったら、絶対に相手にされないってわかってたから、怪我してもいいかなと連載では本音をぶちまけてるよ。
でも、みんな優しいから、いまだに怪我はしてないけどね。

はあちゅう:そうですよね。確かに建前で言っている人の方が叩かれるなって感触はあります。AMは気持ちいいほどに本音メディアですよね。

山田:俺はモテたいっていう時代が終わったんだよね。
モテたいっていう気持ちがあると、建前を言ったり、マウントをとって上から言ったり、エバッたりするんだけれど、そういう時期は終わったんで。

はあちゅう:では、どんな気持ちで本音をぶちまけてるんですか。

山田:やっぱり娘に語りかけるような気持ちかな。
自分の娘がバカな男に引っかかったら嫌だし、かといって、言い方が悪いと「お父さんなんて大嫌い」ってなっちゃうでしょ。そうならないように、まず話を聞いて、いいよ、好きなようにしなよ、だけど、これは気をつけろよ、こういうとき、男はこういうことを考えているからな、父さんもそうだったんだぞ、みたいな(笑)。
実は親心が入っているね。
俺に娘はいないけど、いたとしたらこれを読ませたいなという気持ちはあるんだ。

【おわり】