「愛され女子」の呪いって、知ってますか?
一時雑誌にこれでもか!と出てきた「愛され女子」。
無難なレースワンピにローヒールなんていうファッションが一世を風靡していたあのころ、世間は女子にある「呪い」をかけました。それは《愛され女子でなければ、幸せを感じられなくなる呪い》です。
たった一人の男性に愛されるならともかく、世界中の誰もから「愛される」なんて絶対に無理。でも、真面目な女子はこの呪いをまともに受けて、誰にでも愛されるようなことを実践してしまいがちです。
Facebookを見ていると、真面目で「いい子」な女子ほど、コンサバファッションを身にまとい、朝活をし、仕事も全力で取り組み、ヨガを試し、愛され人生を邁進…。でも「いいね!」が100件ついたところで、彼女は幸せを実感できるのでしょうか。
セックスする前からセックスレスな20代
実は、女子は「周りから愛されたい」と思うと、恋ができなくなります。
そもそも、愛は普段なら絶対にできないことをさせてしまうほどの強烈な感情です。しかし、「誰からも愛される」ことはその真逆で、ルールを守り、理性を保たなければなりません。だから愛され女子になろうと努力すればするほど、皮肉にも恋愛体質からは離れていきます。
そして、この呪いをかけられているのは、女子だけではありません。
男子もまた「愛されたい」と思いながら真面目に会社で働き、友達と飲んで、親とも旅行に行き……まさに「世間から愛される」ような健全男子のできあがりです。そして同じように「親から反対されたっていい!君を愛してる!!」と叫べそうな恋愛から遠ざかっていくのです。
こんな女子と男子が混ざると、あら不思議。なんと、何も起きません。
私も大学生のころ、男女混ざって旅行したことが何度かあります。バーベキューをして、温泉に浸かり、男女混合で泊まりましたが、何もありませんでした。
深夜に恋愛トークをしても「次に会った人とは結婚したいと思って」「子供は30歳で産みたい」といった、世間体を見据えすぎた話題ばかり。ドキドキどころか安心感に、セックスする前からセックスレスです。
……このように愛され女子の呪いによって、同世代の男子との恋の火がつきにくくなってしまうのです。
「愛されたい!!」と火が付くのは仕事に疲れたとき
しかしある時、湿った花火のような20代女子に変化が訪れます。就職です。
仕事を始めるとのんびりした大学時代と違い、うまくいかないことがでてきます。時には理不尽なストレスにさらされることも。
そこで助けてくれるのが職場の先輩だったり、趣味で知り合う年上男子だったりします。
仕事で失敗をして「社会に、仕事に、世間に愛されていないかもしれない」と不安を抱き始めるころ、「大丈夫か?」と奢ってもらう1杯のコーヒー。思わず先輩社員がいつもの3倍カッコよく見えます。差しのべられた手にすがりつきます。でもすがりついた手の薬指に、光る指輪。
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