私の終活と相続対策

黙ったところで私はそれで「はい、おしまい」とは思っていません。
「私の生きた証」なんてそんな大それたことは思いませんが、ささやかながら私は私の相続対策をしています。
私が生きながら学んだ何かが、後に生きる誰かの心をちょっとでも楽にできたらなと思っていて、それでこの連載やブログ、ツイッターで発信をしています。

あと、将来的には会社を作りたいです。
私はLGBTについてのこだわりがあまりないので、誰でも良いから、若い人と適正に利益を取りながら社会の役に立ち、ずっと続いていくような会社を作りたいと思っています。
社長だったら、なんとか焼き場までは誰かが連れていってくれるんじゃないかと、淡い期待を抱いています。もし駄目なら野垂れ死にですかね。

燃えちゃった後は何処に捨てられても良いと思っています。
ドブは流石にいやだけど、山でも海でも川でも。
骨格がしっかりしているから、結構な量がある場合は砕いてしまっても良いです。
骨には生前私を支えてくれて感謝の気持ちでいっぱいですが、私はもうここに居ないし、次の人生に向かっているから、どこか眠りやすいところに撒いていただけたら助かります。

仕事で残すDNA

人の繋がりやかたちの伝承は親子の縁だけではない、というのが私の信条です。
事実私は親に教えてもらったことよりも、社会に出てからたくさんの人に教えられたことを胸に刻んで生きていますし、私が引き継ぎたいのもそういう素敵な人から出会って学んだかたち(流儀や考え方)です。

私は仕事を通じてたくさん学んできたので、誰かにそれを残すのであれば、仕事で残す方法なんだろうなと思っています。
相続というのは家族だけでなく、そんなやり方もあるのではないかと最近思っています。

いつか生まれ変わった私が、私の残したかたち(流儀や考え方)に触れて、その続きをする日が来たりして、そうやって時代はめぐりめぐっていると思うと気持ちが楽になります。

お盆らしいコラムでした。
ほほほ。

Text/肉乃小路ニクヨ

初出:2016.08.16