『身体を売ったらサヨウナラ』それでも一線を超えた人たちに感じるうらやましさと悔しさ

身体を売ったらサヨウナラ

大泉りか 人妻は不倫の夢を見るか? 鈴木涼美 身体を売ったらサヨウナラ Pixabay

 先日、映画『身体を売ったらサヨウナラ』の試写会に行ってきました。一流大学出身、某新聞社の元社員で、かつ元AV女優でもある社会学者、鈴木涼美さんの著書『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』の映画化で、著者の波乱万丈な半生……というか、数か月から数年の間に起きた出来事を描いたものです。

 原作は読んでいないのですが、一応アダルトに関わっている立場として鈴木涼美さんのことは存じていましたし、彼女が某新聞社に在職中、どこかの週刊誌に過去を暴露された事件についても記憶にあります。実際にお会いしたことはありませんが、昨年、某ウェブサイトから連載の話があった際は、鈴木涼美さんも連載陣にいるということで「有名人と一緒!」とミーハーに喜んだ覚えもあります。結局、社内で異動があって、体制が変わったとかでその話は無くなってしまったのですが、ここだけの話、ギャラもかなり良かったので、いまだに悔しいです。

 それてしまいましたが、話を戻します。わたしも長年アダルトに関わってきましたが、実はアダルトビデオ業界にはあまり近しくはありません。
AV監督やAV女優、AVライターの友人はたくさんいますし、AV誌にAVレビューを書いたことだってあります。けれどもAV業界は自分のいる場所からは少し遠く思える。エキストラ出演した経験もあれば、実は脚フェチビデオに出たこともあるので、地続きどころか、無理やりまとめればわたしだって元AV女優だとも言えるのかもしれませんが、それでも、なんとなくAVには距離を感じているのです。