コンピュータを使う全ての人へ
第二次世界大戦モノである映像の壮大さ。暗号解読映画としての面白さ。アカデミー賞「主演男優賞」ノミネートのベネディクト・カンバーバッチと、「助演女優賞」ノミネートのキーラ・ナイトレイの熱演。そして、ゲイに関するエピソードや女性がつく優しい嘘。
本作は様々な切り口で、様々なことを考えさせられる深い映画であります。しかし、決して難しい映画でありませんので、安心してください。
“全ての人へ”なんて偉そうなことは言いません。
しいて言うなら、“スマフォやパソコンといった電子端末、また世の中に無数と存在するコンピュータシステムの恩恵に生きている人”に、ぜひ見ていただきたい。結果として、ほとんどの人になるとは思いますが。
この映画のラストシーンはあるテロップで終わります。
一番最後に出る一文のテロップ、その一文を噛み締め、アラン・チューリングとジョーン・クラークが辿った栄光と悲劇に思いを馳せてみてください。
コンピュータへの価値観、同性愛への価値観、それらを再考するきっかけになることでしょう。
3月13日(金)TOHOシネマズ みゆき座にて全国ロードショー
監督:モルテン・ティルドゥム
キャスト:ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、ロリー・キニア、アレン・リーチ、マシュー・ビアード
配給:ギャガ
原題:The Imitation Game/2014年/英米合作/115分
URL:映画『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』公式サイト
Text/柳下修平