「ひと目ぼれの恋」こそ迷わず突き進むべし/下田美咲の恋愛非常識

恋愛の常識:ひと目惚れの恋なんてうまくいかない。だから、止めたほうが賢明。
下田式恋愛非常識:ひと目惚れにはひと目惚れする十分な理由があるので、恐れず恋するべき。

そもそも、単純に恋がうまくいくかどうかに関して、ほとんどの男女はうまくいかないんですよね。大体のカップルはそのうち別れるわけだし、結婚までいったカップルでさえ、数年以内に、うまくいかなくなるのがスタンダードだし。
あと、うまくいくっていうのを、付き合うまでいけるのかどうかの意味でいっているのか、添い遂げることをいっているのかにもよるけど、でもどっちにしろ、どの基準でいっても、ほとんどのカップルがうまくいかないから。

○○だからうまくいく神話は崩せ

一目惚れした女性のイメージ画像 Valetina Manjarrez

よく言われてる、長い片想いから始まった恋だからうまくいくとか、長続きするとか、そういう神話は崩していっていい。その神話から外れてる、という理由で、その恋をなかったことにするのは、もったいない。

何年もの間好きでも、実際に付き合ったらうまくいかないことなんて全然あって。でもそれって当然なんですよ。だって、人って、知人に対する態度、友人に対する態度、恋人に対する態度では、絶対に全部違うわけだから。
誰しも、恋人にしか見せない顔ってやつがあるわけで、それってつまり、付き合わない限り、付き合ったときの人格はわからないってことですよね。だから、知人期間がどれだけあっても、付き合ってうまくいくかの参考にはならないですよ。つまり、別に、ひと目惚れを気にしなくていい。

あと、同棲した瞬間、結婚した瞬間にダメになるのも、定番だけど。人が他人に求めることって関係値によって変わる。恋人ってだけの相手に求めることと、同居人、結婚相手に求めることって、違うから。求めるレベルが変わると、不満が生まれる領域が変わりますからね。重要な部分を共有する仲になるほど、大切にしてほしいことが増えるから、地雷が増える。

で、そんなことより議題にしてほしいのが、添い遂げても幸せかどうかはわからない件。そこはちょっとお母さん呼んでおいでって話なんですよ。「うまくいってる?」って聞いてみて。きっとそんなにうまくはいってないですからね。すべてが満たされているわけではないだろうし、大体の夫婦は惰性だし。今、また同じ人選ぶかっていったら、選ばない人のほうが多い。

恋する目的はそこに快楽があるかどうか

うまくいくかなんてどの相手でもわからないこと、トライアンドエラーだから。それを繰り返すしかないし、むしろ、うまくいかないことを恐れない方がいい。うまくいかないことなんて問題じゃなくて、そこに恋という快楽が有るか無いかだから、恋をする目的は。

沢山の思い出ができるかどうか、気持ちイイ思いができるかどうか、とかが恋をする意義だと思うから。うまくいくかどうかにあんまりとらわれても、そこはうまくいかないですからって感じなんですよね。

ひと目惚れでも好きになる理由は十分揃ってる

そもそもひと目惚れってどのレベルですかね。本当にすれ違いざまに見かけた人のことをいっているのか、出会った日に好きになったっていうレベルのことなのか。

たとえば合コンだったら、直感っていうよりは、もう好きになる理由が揃ってる状態だと思うんです。
みんなが直感だとか勘だとか思っていることって、実は結構なデータに基づいてて。無意識に、いくつものなにかを分析してて、結果としての「好き」なんですよ。

「好き」だとか、「ダメかも」「フラれるかも」だとか、そういうのは全部、勘じゃなくて、実際にそういう兆候がいくつもあって、それを何個も数えてて、で、「ダメかも」か「好き」って結論を出してるのであって、その感情は、勘とかそんなクジ引きみたいなものじゃないから。もっと全然アテに出来る、確かなもの。結構な理由と、なかなかのデータをためてから、みんなその答えを弾き出してるから、全然そんなフワフワしたものじゃない。裏づけが実はものすごく沢山あるから。みんながあんまり自覚を持てていないだけで。