あなたに満たしてあげたい気持ちはあるの?

もう1つは根本的な問題です。
「泣いていても話を聞いてくれた」っていうのは嬉しいですよね。
その先に「寂しい時に抱いてくれた」っていうのも嬉しいと思います。
「満たして欲しい」というのもよーくわかります。

問題は「満たしてあげたい気持ちはあるの?」という事です。
寂しくて仕方ないとはいえ、男を「自分を満たす道具」として見てしまうと、人生は殺伐としてくるものです。

相手の態度は自分の鏡なので、「人を便利な道具」として見ていると、相手も自分を「道具」として扱うようになるからです。

相手を便利な「安定剤」として扱っていれば、自分も便利な「安定剤」として扱われるのです。
それでいいならいいんですけどね。

僕が勧めるのは「全ての男」を「面白い動物」として「優しく観察」する事です。
バカな行動も「面白い」とか「可愛い」とか思えたらステージは変わります。

「本当に人を好きになる」というのは「彼のこんなバカな所まで好きー!」なんていう素敵なステージです。

これは簡単にできる人とできない人がいて、難しいけど1つだけ出来ることがあります。

「人に優しくする」

これを実行していけば、いつか「本当の意味であなたに優しい」が見えてきます。

そんなに甘くない?そうかも。でもね、愛が欲しいなら愛を与えるしかないんですよ。

Text/山田玲司

初出:2015.06.18