「わかった、100軒のラーメン屋に行ってみる！」と婚活を始めて、めでたく結婚した友人がいます。彼女も「今までは『好きになった人が好み♡』とかスイーツな発言してたけど、大勢の男に会いまくって、何を許せて何を許せないとか自分の好みがハッキリした」と語っていました。

一方で「大勢と会いまくっても『ここがイヤ』『あそこが気になる』と引っかかって決められない、全てを満たす完璧な男などいないとわかっているのに」と嘆く女子もいます。
この場合は完璧な男がいないんじゃなく、優先順位を把握できていないことが問題でしょう。「自分がパートナーに求めるものは何か？絶対に譲れない条件を上から順に3つ述べよ」という問いに答えられないと、決め手に欠けて選べないのです。

人はバランスよく平均点を満たす相手より、絶対に譲れない条件を満たす相手を好きになるし、関係も長続きしやすい。それこそ結婚すればケンカもするしすれ違いもあるけど、「ここだけは」というポイントさえ満たしていれば許せるし、それがないと離婚するケースが多い。

これについては誤認している人も多いのです。たとえば「誰と会っても好きにならないのは、私が面食いなせいだ」とか。
そういう女子に「イケメンだったらバカで浮気症でもいいわけ？」と聞くと「いいわけないだろう」と返ってくる。つまり顔が良ければ他は許せる＝顔以外の条件は捨てられるわけじゃなくて、何を捨てられて何を捨てられないかがわかってない。だから一番わかりやすい「顔」で選んでると思いこんでる状態。

私もそれやわ！と膝ポンした方は、優先順位を整理しましょう。
まず10枚のカードを用意して、「パートナーに求める10の条件」を熟考したうえで記入してください。
記入し終わったら、これまた熟考したうえカードを1位から10位まで並べてみる。その際は隣り合ったカード同士、たとえば「誠実で浮気しない」と「イケメン」を戦わせてどっちが勝ちか決めながら並べましょう。それでガチ真剣に優先順位を考えれば「絶対に譲れない条件を上から順に3つ述べよ」に答えられるようになります。
この方法は人生でほしいものややりたいことを考える時にも有効なので、ぜひお試しを。
（ちなみに私の3条件は「心身ともにタフ」「弱い立場の者に優しい」「独自の価値観があり面白い」でした）

もうひとつ、思考を深めるのに有効なのは「それってなぜ？」「それって本当？」と自問自答する方法。
たとえばイケメンと付き合いたいなら「それってなぜ？」と自問して、理由を思いつく限り書いてみる。すると「イケメンの彼氏がいれば自信をもてるから、つまり自分がほしいものは自信だ」と思考を深掘りできます。そのうえで「イケメンの彼氏がいれば自信をもてる、それって本当？」と前提を疑ってみる。その際は自分にイケメン彼氏ができた状況をリアルに想像してみましょう。

すると「自信がないままイケメン彼氏ができても、釣り合わないんじゃ？振られるんじゃ？と不安に陥ったり、何が目的なの？と疑心暗鬼になるかも」→「それで自己嫌悪になって、ますます自信をなくすかも」→「やはり自信のなさをまず解決せねば」と問題の本質が見えてくる。そこで「自分に自信がない、それってなぜ？」と再び自問して、理由を思いつく限り書いてみる。それを見ながら具体的な解決策を考えて、できることからやってみましょう。

「イケメンと付き合いたいよ～」と床に転がって手足をジタバタさせていても、手足の血流が若干良くなるぐらいで、状況は１ミリも変わりません。
かくいう私も若い頃は「もう何もかもがイヤだ～」とジタバタして「そうだ、留学しよう」「資格をとろう」「アンデスに渡って牛飼いになろう」など思考が迷子になっていました。
自分が何に悩んでいるかもよくわからない状況で、問題がわからないのだから回答の出しようがなかった。そこで思考を整理する訓練をしたところ、あまり悩まなくなったし、悩んでもすぐ解決できるようになりました。
皆さんもアンデスに渡る前に、思考の整理術を試してくださいね！

Text/アルテイシア

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