男としての自信がないおじさん

 JKとおじさん。この組み合わせから、ブルセラ的なものを想像する人もいるかと思いますが、不思議なことに、というか、奇跡的なことに、本作からはブルセラ臭がぜんぜん感じられません。というのも、店長が男としての自分に自信がなく、若い女の子にデレる余裕すらないから。
店長は「気をつけよう 体臭セクハラ オヤジギャグ」という標語を掲げるくらい、自分に自信がない。冴えない中年男性だという自意識を強く持っています。

 その自意識の根源は、文学の道を志しているけれど、いっこうに芽が出ないという彼の人生にあるようです。
書いても書いても、小説家デビューのチャンスは巡ってこない。そうした状況は、彼のプライドを少しずつ削っていきます。しかし、だからといって、夢を諦め、ファミレスの仕事に打ち込むこともできない。そんな宙ぶらりんの人生を送る店長にとって、あきらからの告白は、まさに青天の霹靂でした。

 仮にわたしが店長だとしても、びっくりして、怪しむと思います。こんな俺が好きって、どうかしてるんじゃないの? 君、ちょっと落ち着きなさいよ。なんて、お説教のひとつもしたくなるってもんです。

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