「家事が苦手な私ですけどなにか?」開き直りは一旦やめよう/ジェーン・スー書籍先読み(9)

「ジェーン・スーのチャット相談室」連載で御馴染みのジェーン・スーさん、初の書籍『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』発売を記念して、書籍に掲載されている101個のコラムのうち10個を、AMで独占先読み企画として公開!
10月12日に待望の書籍化がされましたが、こちらで試し読みをしてみてください。

【前回の記事はコチラ】
【8】相手は自分の映し鏡!彼の可能性を見積もるあなたは何様?

【9】家事全般が苦手なことを、まったく悪いと思っていない。

プロポーズされたかろうが、されたくなかろうが、できないことを開き直るのは子供っぽい。開き直ることと、自分の弱点を受け容れることは、別なのですから。

ジェーン・スー 私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな ポプラ社 イラストレーション:サヲリブラウン

家事全般が苦手だから、結婚できないということはありません。
事実、家事が苦手な嫁はいる。ひとり暮らしならなおさら、料理が下手だろうが、ゴミ部屋に住んでいようが、洗濯物が山のようにたまっていようが構いません。
ただ、それを「人に迷惑かけてないし」と開き直るのもどうかと思います。だって、自分の生活力が低いだけの話に自負を持つなんて、ちょっとどうかしてる。

「すごい男女不平等! 女だからって、家事なんかできなくたって構わないでしょ? 勝手に強要された役割でしょ?」こう憤っているならば、力強く振り上げたこぶしをおろしてください。

確かに、「女は家事ができて当たり前」「家事ができる方が女の価値は高い」という、顔をしかめたくなるような社会通念はいまだに存在します。
しかし、女は家で家事をするもの、男は外へ働きに行くものという固定概念へのアンチテーゼとして「私は家事全般ができないことを、まったく悪いと思っていません!」と言うのならば、男に対しても同じように固定観念を押しつけないことです。そうでなければ、イーブンではない。

働かないことをまったく悪びれず、「ディス・イズ・俺!」なんて言う男に腹を立てないでいることができますかね。
私は無理ですなぁ。稼ぐことも家事も、得意な方が主導でやればいいと思うけど、苦手なことは一切やらない態度は、私は受け容れ難い。

仮に女同士でシェアハウスに住むことを想定しても、家事全般ができないことを、まったく悪びれない人を迎え入れるのは嫌ですよね。シェアハウスレベルで嫌なんだから、結婚して一生一緒に住みたいと思う男が、現れるとは思えません。

ジェーン・スー 私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな ポプラ社

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