聞き上手は、相手のためだけではなく、自分のためという視点を持つ

ここで重要なのはなぜ「聞き上手」であってしかるべきか?ということだ。

俺がそもそもおかしいと思うのは、リアクションみたいな小細工が先行して、彼自身が語っている内容(感情)に気持ちがフォーカスされていない点だ。
そして自分からそこを引き出そうとしない点だ。
なんなら話下手だけどナイスな奴が「最初良いと思ったけど、つまんない人だった」の烙印を押されるのを何回も見たことあるし、そんな態度を取る女の子をクソだなって思ってきた。

たしかに話がつまらない奴はいるけど、そんな人からいかに引き出せるかが「コミュニケーション能力の有無」なんじゃないだろうか。

サシで会っているからには、相手の良いところ/面白いところ/興味を持っているもの/嫌いなもの/ニガテなこと/何でもない愛すべきところ。
すべてを引き出そうとする自分自身のスタンスが本当に本当に大事だ。

それが出来なかったら彼だけでなく、アナタ自身の問題でもある。
もちろん誰にだって合う人、合わない人はいるのは大前提だけれど。
自分自身がいったんは興味を持った相手なのであれば、それだけの覚悟で向き合ってみるべきだ。

そのときに重要なのは自分のなかで好奇心をふくらませること。
ひらかれた感性と言いかえても良い。
いまの自分自身の価値観でジャッジすることは正しい。
でも、未知の価値観を掴み取る可能性をつぶしているかもしれない。
俺としては”引き出していく姿勢”が(彼が教えてくれる)未知の世界を知るために必要な条件だと思っている。

最後に聞き上手とはちがう話ですが。
狙ってやれることじゃないけど、喋るなかで、ふざけあったりするなかで、お互いに童心にかえれるような相手って良いですよね。
男は少年みたいな気持ちに、女は少女のように気持ちに、相手のそんな姿を見て自分も嬉しくなれるような関係。
それを楽しいというのか、居心地が良いというのかは分からないけれど、飽きないで長く続いていく相手とは必ずそんな関係が構築できている気がします。

ブログで「あとがき」やってます

AMでコラムが掲載された数日内に、あとがき・こぼれたエピソード的な記事をブログで書いてます。よろしければ。

Text/ファーレンハイト

初出:2014.02.27