その3
メガネ、タイツ……知性のモチーフこそ欲望の対象に!
最後に図書館でのルックを考案したいと思います。
まずはメガネ。
この定番アイテムは知的な印象を与えながらも、規律というコードであると同時にそれを打ち壊したい欲求をもたらす二律背反の要素を持っています。ひとは決まりごとを破りたくなるもの。
それからタイツ。
図書館という知性の場から立ち上がる清いイメージから、生足を出してはいけないという規範が連想されますが、それを逆手に取ってエロティックなタイツを履いてみてはどうでしょうか。
定番の黒いタイツも、デニール数低めのシアーなものを選べば、透けて見える肌が官能的です。 ボトムスは丈の短いものをチョイス。これならば、たとえば下段にある本を探すためにしゃがみ込んだりした際に股ぐらが見えそうになっても、タイツという一層が理性として顕在化して、あからさまなはしたなさを回避させてくれます。
まとめ
わたしのセオリーだと、美人はそれだけでマイノリティ。
冒頭で列挙した女性作家の方々も見目麗しく、つまりマイノリティであるということは書く動機があるということ。もちろん、上記のみなさんが作家たる視線を持ち得た理由は、それぞれ異なると思いますが。
美しさはポジティブに取られがちですが、高嶺の花は羨望のまなざしを受けても家に生けてもらえるとは限りません。むしろ太刀打ちできないとはなから諦められることさえある。
ヘタしたら、出る杭は打たれると、排除の対象になることさえある。
もともと恵まれた容姿ということもあるでしょうが、書く苦悩を抱えながらも、見た目も磨かれている彼女たちから学べることが多くありそうです。
先日、書かないで読むだけで生きていけたらいいのにと、編集者/ライターの友人とごちながら、文学談義に興じていました。彼の色気はハンパありません。
やはり文学的素養は、男性であれ女性であれ、ある種の色気をもたらしてくれるのかもしれませんね。
Text/鈴木みのり
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