自分に自信がない人ほど、人に厳しくなる

実は男女限らず、何でもできる人はモテにくくなります。それは、一緒にいる相手に「自分は劣っている」「相手は自分のことを評価していない」と感じさせてしまうからです。
ただでさえそうなってしまう傾向があるのに、自分まで相手への評価が手厳しくなってしまっては、ますます縁遠くなってしまいます。

そのためにも、自分が磨いた技術などに関しては、一般よりも一歩先を進んでいることに自信を持つことも大切です。
「自分はまだまだダメだ」と責めていると、人にも厳しくなるからです。

つまり、相手に思っていることは、実は“自分”に思うことだったりもするのです。
相手への厳しさは、心の奥では、自分に向けているし、人を批判する人というのは、実は自分に対しても批判的なのです。

逆を言えば、自分の良いところも悪いところも受け止められている人は、人に対しても寛容でいられます。
さらに、自分が一生懸命磨いた技術や魅力に関しては、「標準よりも1つ上のところにいる」と自信を持てれば、同じ土俵で相手を見ないので、もっと優しい目を持つことできるし、さらに「教えてあげたい」という気持ちだって湧くでしょう。

人は「文句を言われる」のは嫌いです。でも「自分が改善することを教えてもらう」のは好きです。

つまり、色々なことを見られるようになった分だけ、子供おばさんは文句を言って相手に嫌われ、大人女子は優しくアドバイスをするから、相手に好かれるのです。

本当の大物は、同じ土俵には乗らない!

大物でありながらも、人から尊敬され、好かれる人がよく言うことと言えば、「自分も以前はそうだった」ということ。
つまり、相手に対しては昔の自分を投影でき、さらに自分はそれよりも成長していることを理解できているからこそ、相手に対して優しくなれるのです。

例えば、大学生が小学生に対して「どうしてそうなんだ?」なんて、同じレベルでものを見て文句を言うのは、滑稽なことです。
さらに言えば、達人が見習いに対して、今すぐ自分のレベルになることを求めたりはしないでしょう。

つまり、同じ土俵に立っているから、相手ができないことに腹が立つもの。
でも同じ土俵に乗らないと、その状況で自分がどう楽しめるのか、相手をどう幸せに導くことができるのか、という方向に物事を進められるようになるのです。

だから、文句が出る時点では、実は自分もまだその分野に関しては、「まだまだ磨き足りてない」とも言えるのです。つまり“どんぐりの背比べ”状態。
文句を言う前に、自分に自信が持てるくらいに、さらに磨く方が先決なのかもしれませんよ?

文句が出るうちは、まだまだ小者。
「しょうがないなぁ」と優しい目を持てるくらいの大物になって、どんな状況も楽しめ、人からは慕われ、愛される人になりたいものですね。

子供おばさん……自己基準で物事を判断し、自分のレベルに達していないものには文句を言う。
大人女子……自分に自信を持っているので、自分が優っていることに関しては人に優しく教えられる。

Text/ひかり

初出:2015.01.06