言っても怒られ、言わなくても怒られ、どうしたのか分からなくなりパニック状態に
さらにデートDVをする相手と付き合っている人にありがちなのが、「お前のせいだ!」と言われすぎて、「もう自分の願望を言うのはやめよう!」って思ってしまうことです。そりゃ、こんだけ言われれば、誰でもそう思うようにになりますよね!
しかしそれも、また許されないんです。
今度は、何も希望を言わなくなると「お前は自分の意思がないのか」「希望も言えない奴はつまらない」「何でも人頼みとかありえない」などと言われてしまいます。言っても怒られ、言わなくても怒られ、という中でどうしたらいいのか? というパニック状態に陥ってしまいます。
こうなると常に「今何を言うべきか」、「言わないべきか」、「相手が怒るかもしれない」などと、恋人のことばかりを考える日々になってしまいます。考えている時間が長いと脳は「大好きなんだ」という間違った認識をするようです。
でも、恋人を愛おしく思っているのではなく、怒られないようにという考えで脳が占められている、この状態は「支配」であっても、「恋愛」ではないように感じます。
言葉を使って人の心を傷つけたり、マインドコントロールすることは、「暴力」
言葉の力って大きいですよね。私はカウンセリングをしていていつも思います。
「あなたは間違っている」と何度も何度も言われると、本当は間違っていなくても「私が悪かったのかな…」という不安が生まれてしまいます。「100%ってないわけだし…」と思っている間にも「あなたは間違っている」と自信満々に言われると「ここまで自信満々に言うんだから、100%私が悪いのかもしれない」と思ってしまいます。
言葉って『暴力』と認識されづらいですが、言葉には人の心を深く傷つけたり、マインドコントロールのように思い込ませたりすることのできる大きな力があります。言葉で人を傷つけることは、立派な『暴力』です。
みなさん、ぜひ覚えておいてくださいね。
次回は『いつでも彼氏を優先しないといけない』についてお話しようと思います。
皆さん、楽しく幸せな恋愛をしてくださいね。
Text/荻尚子
初出:2013.09.07