「フェムケアって何から始めればいい?」アラサー女性の性と身体ケア入門

フェムケアとはデリケートゾーンを中心とする女性の体や健康に関するセルフケアのことをいいます。
そんなフェムケアに興味はあるものの、具体的にどのようなことをすればいいかわからないという女性も多いのではないでしょうか。
本記事ではフェムケアに初めて向き合うアラサー女性に向け、フェムケアの基本知識や具体的なケア方法をわかりやすく解説します。
生理やデリケートゾーンのケア、女性ホルモンとの付き合い方を通じ、自分の身体を大切にする習慣を身につけるための入門ガイドとして、ぜひ参考にしてみてください。
フェムケアって何?アラサー女性が知っておきたい基本知識
まずはフェムケアの基本的な知識について解説していきます。
フェムケアが注目される理由
今フェムケアが注目されるようになった理由としてまず考えられるのは、近年の性の多様化により、今までタブー視されていた女性の性がオープンに語られるようになったことです。
今まで女性の生理やデリケートゾーンのトラブルなどを口に出すことは「はしたない」「品がない」ことであるという社会的な古い価値観がありました。
しかしインターネットの発達にともなうSNSの普及により、女性たちがデリケートな悩みを共有しやすくなり、「悩んでいるのは自分だけではない」という共通認識が生まれました。そこでその悩みを解決するために、フェムケアの重要性に注目が集まっているのです。
さらに、テクノロジーが進化したことにより女性の性や健康問題を解決してくれる「フェムテック」という新たなサービスが生まれました。
フェムテック商品と呼ばれる、テクノロジーにより女性の性や健康問題を解決してくれるアイテムが多く開発されていることも、フェムケアに注目が集まる理由のひとつとなっています。
意外と知らないデリケートゾーンの悩み
デリケートゾーンの悩みは人に相談しにくい悩みであるため、どのようなデリケートゾーンのトラブルが起こって、どう対処すればいいのかは意外と知られていない傾向があります。
最も多いデリケートゾーンの悩みは、加齢による女性ホルモンの減少に伴う、膣やデリケートゾーンの乾燥です。
乾燥によってかゆみや炎症が起こったとしてもそれが女性特有の症状であると気づかず、ただのムレやかぶれだと思ってしまう女性は少なくありません。
また性交痛もホルモンバランスの変化によって膣の乾燥が原因の場合が多いものですが、「自分が悪い」「婦人科で相談できない」と悩んでしまう女性は多いでしょう。
その他にもデリケートゾーンの臭いや黒ずみ、尿漏れなどデリケートゾーンの悩みは多岐にわたり、そのような悩みを解決するためにフェムケアが必要とされています。
生理の不調をケアする具体的方法

女性の性と健康を語るうえで、生理は切っても切り離せません。毎月生理によって体調やメンタルが大きく変化する女性も多いでしょう。
ここからは生理の不調をケアする具体的な方法をご提案します。
PMSと生理痛を和らげるセルフケア
生理で特に女性がなやまされるのは、PMSと生理痛ではないでしょうか。
イライラや落ち込みといったPMSの精神症状を和らげるには、バランスの良い食事・質の良い睡眠・ヨガなどの運動が効果的です。
身体の血行をよくし、リラックスして神経伝達物質のセロトニンの分泌を促すことで、PMSの精神症状がやわらぐといわれています。
また子宮の収縮によって起こる生理痛を和らげるには、ゆっくりと入浴をして身体を温めることや、ショウガなど身体を温める食材を積極的に摂取するのがおすすめです。
ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動も血行促進に繋がるため、生理痛が緩和されるでしょう。
PMSも生理痛も、セルフケアでなかなか改善されない場合は婦人科で相談すれば、漢方薬やピルを処方してもらうこともできます。
色々な方法を試しながら、自分に合ったケアを見つけることが大切です。
月経カップや吸水ショーツを活用する
月経カップや給水ショーツを活用するのも、憂鬱な生理を快適にするための方法のひとつです。
月経カップは医療用シリコンなどでできたカップ状の容器を膣内に挿入して経血を溜めるもので、繰り返し使用できるので使い捨ての生理用品よりもコストを抑えることができます。
また最長12時間装着できるので交換の手間が少なく、ナプキンやタンポンによるかぶれやかゆみも軽減できるというメリットがあります。
吸水ショーツは経血を吸収する機能が備わったショーツのことで、ナプキンをつけずに着用します。ナプキンによるムレや不快感をなくして快適に過ごせますし、繰り返し使用できるので、コストも削減できます。
どちらも経血の量やライフスタイルに合わせて使い分けることで、生理期間を安心かつ快適に過ごすことができるアイテムです。
女性ホルモンの波を上手に乗りこなすコツ

女性ホルモンの波は、年齢や生理などの影響を受けて変化するとても自然なものです。ここからは女性ホルモンの波を上手に乗りこなすコツをご紹介しましょう。
ホルモンバランスを整える生活習慣
女性ホルモンの分泌は自律神経や脳の視床下部と密接な関わりがあるため、ホルモンバランスを整えるためには規則正しい生活習慣を心がけることが重要です。
まずは特定の食品に偏らない、バランスのとれた食事を心がけましょう。
特に女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボンを含む食品(納豆・豆腐・味噌など)を積極的に摂取すると効果的です。
次に大切なのは十分な睡眠です。質の良い睡眠は自律神経のバランスを整え、ホルモンの分泌を正常に保ってくれます。就寝する2~3時間前までに食事を済ませ、寝る前のスマートフォンやパソコンの使用は避けましょう。
さらにウォーキングやヨガなどの適度な運動を続けると、血行が良くなり、ストレス解消にもなるのでホルモンバランスを整えるのに効果的です。
ストレスとの上手な付き合い方
ストレスはホルモンバランスが乱れる大きな原因のひとつなので、上手な付き合い方を身に着けることも必要です。まずは何がストレスの原因になっているかを明確化し、仕事や人間関係など、具体的に何が精神的な負担になっているかを理解しましょう。
次に、そのストレスを解消するための方法を探しましょう。
読書や音楽鑑賞、スポーツなどの自分が没頭できる趣味を見つけたり、マッサージや瞑想、ヨガなどのリラクゼーションを試したりするのもおすすめです。
ストレス解消法を試しても効果が感じられない場合は、信頼できる人に相談したり、カウンセリングなどの専門家のサポートを受けることも検討しましょう。
また普段から規則正しい生活を送り、健康な体を保つこともストレスに負けない健康な心身のキープに効果的です。
自分のペースで自分のストレスに合わせた解消法を見つけると、ストレスと上手に付き合うことができるでしょう。