「もう笑うしかない」って時がある

先にも述べた通り、全く笑わない人間はいないはずなので、そういう観点からも笑いのツボが合うことは大事。それとは別に、人生ってどうしても「もう笑うしかない」って状況に、いつかは直面することになるから、笑いのツボの一致って重要テーマなのです。

人生……とまで行かなくとも、日常においても「もう笑うしかない」って場面にはちょいちょい遭遇します。例えば飲み過ぎて終電を逃し、ラブホで一夜を明かそうと思いきや、どこも満室で、かと言ってタクシーも捕まらない……みたいなシチュエーションとか。

そういう時、笑いのツボが合う同士であれば「ラブホにもタクシーにも見捨てられて逆にウケるね」「これでカラオケボックスも満室だったらもう笑うしかないね」と、場は和みます。逆に笑いのツボが合わなければ、「『逆にウケる』とか言っている場合じゃないだろう!」「笑っていないでネットカフェを探すのが先決だ!」などと険悪な雰囲気になるでしょう。

笑いのツボが合わないと…

これは決して、何でもかんでも笑えるような男女が良いって意味ではなく! ラブホにもタクシーにも見捨てられた状態を双方が「笑えない」と思うのなら、それはそれで相性的に良いのでしょう。「大学生じゃあるまいし流石にマズいね」「切り替えてネットカフェを探そう」と、同じ方向に進んでゆくことができるので。

なので、どれだけグッドルッキングガイであろうとも、アラブの石油王であろうとも、「なんか笑いのツボが合わないなぁ」と感じたら、お付き合い後に摩擦が起きる危険性大! 絶対に付き合っちゃいけない、とまで言いませんが、慎重にご判断ください。

Text/菊池美佳子