王道の手段がうまくいかない場合も

ムラムラさせる王道の手段はきっと、胸の谷間や太ももをチラ見せさせるのが鉄板なのでしょう。しかしチラ見せさせようにも「胸が小さい」「脚が太い」等々のっぴきならぬ事情で、見せられない女性も少なくないはず。

では、私たち女性には有効な「カラオケデートで聴覚に訴えかける作戦」はどうでしょうか? これに関してですが、ミカコちゃんは倖田來未の『キューティーハニー』が十八番なんですけどね。

歌詞には「♪チュクチュクしちゃうの♪」「♪ヒクヒクしちゃうの♪」などのフレーズが登場しますが、これまで1度たりともカラオケで男性をムラムラさせた成功体験はございません。まぁ、ほかに山本リンダの『狙いうち』とか歌っちゃうのが要因なのかもしれないですけど。

だったら嗅覚はどうでしょう? 男性には匂いフェチが多いイメージですが、ニオイって好みがありますからね。良かれと思ってフローラル系の香水をつけたのに、相手男性はウッディ系が好みだった……なんてパターンもあるでしょう。そもそも香水が苦手な男性も存在するでしょうし。

肉を喰らう姿がセクシーに見える

そこで「肉を喰らう」のです。肉を喰らうには、当たり前ですが「口」を使います。クチビルは女性器を連想させるって説はあまりにも有名ですよね。この説には根拠があるらしく、四足歩行でハダカのまま生活していた頃にはトーゼン性器が丸見え状態ですから、メスはオスに対して充分セックスアピールができていた、と。

しかし進化により二足歩行で洋服を着るようになったことで、性器丸見えのセックスアピールが不可能になった為、その代役をクチビルが果たしているんですって。その口元に肉汁がしたたる肉料理が運ばれていく様子って、男性にとってはエロティックなはず。肉欲が肉欲を連想させるというカラクリです。

そういえば十年前の『サキ』ってドラマでも、仲間由紀恵さん演じるサキが、獲物のオトコを仕留めるたびに祝杯ニュアンスでビーフステーキを喰らうシーンがありまして。なんともゾクゾクさせられるのですよ。肉を喰らうオンナとは、意味深な雰囲気に見えるのだなぁと実感させられるドラマでした。

なお、「肉じゃなく魚やスイーツでもええじゃないか!」というツッコミに関しては、肉1択でお願いします。繰り返しになりますがクチビルは女性器を連想させる部位! だからこそ、そこに運ばれる食べ物は、肉棒を連想させるべく、肉であることが必須なのです。さぁ、ワイルドにかぶりつきましょう。

Text/菊池美佳子