綺麗事だらけの世の中じゃなかったら
デキ婚を周囲に報告するとき。
私のように「実は堕ろそうか悩んでたんだよね…」なんて話を普通はしない。そもそも、デキ婚という言葉は用いないし、どうにか綺麗に綺麗に見せようとする。ましてやこんな公衆の面前では。
けれど、実際は私やキャバ嬢の友人のように、自業自得の緊急事態に慌てふためき、悩んで、悩んで、選択をしている人がたくさんいると思う。
「堕ろそうか迷うなんて最低だ」
悩む自分に嫌悪感を抱きながら。
ネットに書かれた「子どもを作ったんだから、責任持って産むべき」
そんな正論に傷つきながら。
もしも、こんなに綺麗事だらけの世の中じゃなかったら、コインロッカーに遺棄される赤ちゃんはいなかったかもしれない。コンビニのトイレで産み落とされて捨てられる赤ちゃんもいなかったかもしれない。
綺麗事が人を苦しめることがあるのかもしれない。
悩むことも堕ろすことも、誇れることではないけれど、悩むのは普通のことで、悩んだ末に堕ろす決断をするのも間違った選択ではないと思う。堕ろすことも1つの責任なのだと思う。
半年前の私のように悩んでいるあなたに届くことを願って。
報告を兼ねたメッセージでした。
今後、出産までの様子はIGTVにてお届けしていくので、ぜひインスタグラムもチェックしてください。
Text/妹尾ユウカ
出産記念記事は<妹尾ユウカ、21歳で出産しました。>です!
20歳で「できちゃった婚」をし、悩みながらも出産することを選んだ妹尾ユウカさんでしたが、11月27日にとうとうお子さんが生まれました。「あのとき、産むという選択をして良かった」、そう語る妹尾さんの現在の心境です。